こんばんは、たろうです。
FRBがテーパリングをすると、株式市場の上昇トレンドが終わる~、なんて記事をよくみますが、債券と金利について理解が浅かったので、上野泰也さんの以下の本を読んでみました。以下、まとめと感想を紹介します。
金利と債券
金利は借りたお金や貸したお金につく、お礼のようなものです。
借金を証券化し、売買できるようにしたものが債券です。
債券には発行元、償還期限によっていろんな種類があるが、債券市場の主役は国債。
債券市場では巨大なお金が動いていて、取引額は年間1京円(久々にこの単位を見ました)。
債券には、元本を返す償還期限と、それまで毎年支払われる利子が設定されています。
発行元のデフォルトのリスクがあるので、一般に長期ほど利回りが高く、発行元が不安定であるほど利回りが高くなります。
なぜ親は投資に消極的なのか
高度経済成長期は銀行預金金利が5-10%くらいあって、その時は銀行に預けていればどんどん資産が増えていた。好景気を過ごした、私たちの祖父母や両親の世代が投資に無関心なのも、納得です。
現在はデフレ脱却のために低金利が続いており、預金では0.01%程度の利回りしかありません。預金以外の方法で資産を持っていた方が、複利の力で資産を増やせる可能性があり、銀行倒産のリスクを回避することにもつながります。
金利の変動に影響する因子
短期金利は日銀の政策金利(公開市場操作)の影響を受ける。個人投資家はあまり気にしなくてよい。
長期金利は将来の経済見通しで決まる。将来の経済成長、インフレが予想される場合は、債券は不人気となり、債券価格は下がり、利回りが上がります。住宅ローンや企業への貸付金利は長期金利が反映されるため、個人投資家は主にこっちに注目すればよいです。
経済成長を見越して、資金が株式市場へ移ると、金利上昇が起こり、企業がお金を借りにくくなり、過度な経済成長を抑える力が働きます。このように、金利は景気の自動安定化作用があります。
金利が上がる因子(債券価格が下がる因子)まとめ
物価上昇、円安、GDP成長、財政政策(公共事業、減税)
金融政策の狙い
マイナス金利によって市中銀行が日銀にお金を預けていると、少しずつ目減りしていくことになります。低金利は市中銀行が企業や個人が融資することを促しますが、現状の日本では狙い通りの景気回復・物価上昇には至っておりません。
これは憶測ですが、銀行は借り手がなかなか見つからないため、貸付先を必死に探して、不動産屋と結託してワンルームマンション投資を勧めてくるのでしょう。スルガ銀行のかぼちゃの馬車事件も、低金利のひずみによって起こったのかもしれません。
まとめ
まずタイトルに世界一わかりやすいとありますが、とにかくページ数が多く専門用語もたくさん出てくるので、ノートにまとめるのにかなり時間がかかりました。
昨今コロナショックで日本でも、アメリカでも給付金を配ったり、中央銀行が債券買い入れをしてインフレ・低金利を狙った量的緩和を行い、株式市場には追い風になっていますが、景気が好転したら、逆の動きが起こります。
この記事の途中で、銀行預金に消極的な発言をしましたが、テーパリングに備えて、少しずつ現金比率を増やしておこうと思います。
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