ETF投資の教科書 佐藤茂著 読書の感想 byたろう

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こんばんはたろうです。
今回はETFの勉強で下記の本を読んでみました。
長期投資の主軸に置くべきETFについて説明されています。

ETF投資の教科書

ETF投資の教科書

  • 作者:佐藤茂
  • 発売日: 2019/03/16
  • メディア: Kindle版

はじめに

本書では個人投資家がETFで長期投資をする方法を推しています。
私も長期投資にはインデックスファンドかETFへの積み立て投資が一番堅実だと確信しています。
今回はあらためてETFってなんなのかをまとめています。
本書を読んだ上で、ETFごとに長期投資への適否を私なりの評価も含め、「○、△、×」で印をつけています。

ETFとは?ETFと投資信託の違い

ETFはExchange Traded Funds 上場投資信託の略語で、株式市場で売買できる投資信託のことです。
そもそも投資信託というのは、文字通り誰かにお金を預けて運用してもらう投資商品で、機関投資家に運用を任せるアクティブファンドと、経済指標に連動した値動きをするインデックスファンドがあります。
投資信託は一日1回決まる基準価額で売買をするのに対し、ETFは株式市場でリアルタイムで売買できます。投資信託に比べて、ETFは運用手数料が安い傾向にありますが、自動で配当金自動再投資ができませんので、「配当金の受け取りと再投資」という過程で手間と手数料が掛かってしまいます。

ETFの種類

株式ETF

長期投資○
ETFは投資信託に比べて種類が豊富で、、セクタ別ETF、国別ETF、テーマ株ETFなど好みに合ったものが見つけられます。
価格変動(リスク)が大きい分、利益(リターン)も大きく見込まれます。人口増加、消費増加とともに企業の成長が見込まれるため株価上昇でキャピタルゲインが得られるため、投資の主軸におくべき商品です。高配当ETFであれば、インカムゲインが期待できます。
長期投資では分散投資ができる、S&P500やTOPIXなどのインデックスに連動したETFが向いています。

債券ETF

長期投資△
キャピタルゲイン<インカムゲイン
債券は株式よりも価格変動が小さく、株式投資と組み合わせてリスクヘッジに用います。
リスクヘッジのために、価格変動の小さい債券を狙うなら米国短期債ということになりますが突き詰めると、現金(利息はほぼ0%、元本割れなし)を持っていれば良いということになります。
長いトレンドはありますが、長期的な成長は見込めないため、投資の主軸にはおくべきではありません。
債券とは
債券は国や企業が資金調達で発行する有価証券で、決められた償還期間に毎年利息(クーポン)が貰え、満期を迎えると額面の金額が返済される投資商品です。
発行元の破綻のリスクを孕んでいるので、
短期債券より、長期債権の方が利回りが高く、
また経済が安定していない新興国債券は利回りが高い傾向にあります。
債券は、金利の変動で価格が変動し、金利が上がれば、債券価格は下がります。
金利が債券価格へ与える影響の大きさを、金利感応度といい、デュレーション (≒償還期限) が長い債券の価格は金利変動に大きな影響を受けます。大まかに金利1%の低下でデュレーション5年の債券価格は5%上昇すると言われています。

リートETF

長期投資△
リートとは不動産投資信託のことです。
リートは不動産収入がインカムゲインとして入り、金利の上昇で不動産価格が下がるという特徴から、利息が得られ金利で価格変動をする債券に似ています。
一方、不動産価格は好景気で延びるのでこの点は株式に似ています。リーマンショックやコロナショックのような世界的な金融危機で大暴落をするというリスクがあります。
株式と異なる値動きをすることもあるため、株式投資と組み合わせるのはいいですが、長期投資の主軸にはおくべきではありません。
各ETFの大暴落時の反応
代表的なETFのコロナショックへの反応を比較してみます。
VOO (米国株式指数S&P500に連動したETF) はコロナショック時に1ヶ月で30%暴落し、底値から暴落前価格までの回復に半年、
AGG (米国高い信用格付けの債券ETF) はコロナショックで2週間で-5%程度の下落で済み、もとの価格までの回復に2週間、
IYR (米国不動産関連株式ETF) はコロナショック時に1ヶ月で40%暴落し、1年経ってようやく元の価格まで回復してきました。
インカムゲインもありますので、単純比較はできませんが、チャート比較はETFの特徴がわかりやすいですよね。

コモデティETF

長期投資×
原油や金などの商品価格に連動するETFです。
景気、物価上昇とともに価格は変動します。
株の買い時さんの本でもありましたが、配当や利息がないため、複利の効果が得られないという点があります。
よって長期投資には不適切です。
コモデティについて
コモデティの代表選手、金を現物で保有すると重いし場所を取るしで保管コストがかかりますし、金自体は保有しても金利は発生しません。しかし持っていることで宝飾品として身につけられるメリットがあります。
一方コモデティETFの多くは現物ではなく先物を保有していることになります。前述の通り現物では保管コスト、金利なしというデメリットがあるため、先物価格は保管コストと金利が上乗せされるため、現物価格より高くなり、満期が長いほど高くなる(コンタンゴという)傾向にあります。
このためETFを提供する証券会社が先物が満期を迎え、新しく先物を買い替えるたびに安く売って高く買うことを繰り返すので、商品価格が同じならETF価格は漸減することになります。
保管コストの安いコモデティや商品需要が急増した場合には、短い満期の先物が高くなるバックワーデーション)という状態になりますが、これを狙った投資はリスク高いです。

ETN

長期投資×
Nはnote(契約)という意味で、ETNは資産の裏付けのない契約という意味になります。
ETNは、その日の気温など、なんらかの指標に連動して価格が動くように設定された契約を表します。提供している証券会社が倒産したら、無価値になるリスクがあります。
当然長期投資には不適切です。

レバレッジ 、インバース投資

長期投資×
ある経済指標の2倍の値動き、-1倍の値動きをするETFは単調増加、単調下落する場合には有効ですが、米国インデックスファンドが長期的に右肩上がりでも、増減を繰り返しながら伸びるという性質上、長期投資には向きません。

まとめ

右肩上がりの株式ETFを主軸に、少し債券ETF、リートETFを入れてアセットを分散させるスタイルが、長期投資向きですね。

私は、自分で調べた個別株の値動きで刺激を感じたいので、現在は個別株メインで投資していますが、毎月40万円の積み立てをしているので、徐々にインデックス投資メインに切り替わっていくと思います。

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