はじめに 2022年はハイテク株の暴落が目立った
2020年はコロナショックの急落からの異次元の回復、2021年も異常な金融緩和を受けて米国株は急伸。
ところが2022年は40年ぶりのインフレ、また急激な金融引き締めにより株価は低迷といった具合でした。
特に値動きの激しいハイテク株は2022年に大きく下落し、NASDAQ100 ETFのQQQ は2021年11月のピーク408.71から、現在 (2023/01/11) は -33%となっています。
またNASDAQ100指数に日内変動2倍のレバレッジをかけた、通称レバナスも一時は非常に人気がありました。
ほぼ天井で運用を開始した楽天レバナスは、現在基準価額が3,916円と、設定来から61%の下落となっています。
爆益を狙った投資家は、逆に爆損を抱える結果となっています。
さて今回は、ハイテク株を高値掴みして大損こいてしまうという失敗は防げたのか、今後防げるのかについて考えてみたいと思います。
当時の心境を思い出して、感情的にどうだったか、それを防ぐにはどうしたら良かったのかを考察します。
当時の熱狂を振り返る
レバナス人気について私も意見を述べていました。
ちょうど最高値付近で書いた記事もあります。
私は当時、レバナスよりもノーマルNASDAQ, レバレッジをかけるならNASDAQではなくS&P500にすべきと主張していました。
また当記事のメインテーマは、日本は米国に比べて、レバナスの人気が異常に高いという内容でした。
いかに値上がりしていて、いかに資金が流入していたのかがよく分かります。
割高の指摘はされていた
当時もハイテク株は買われ過ぎているという指摘は多くなされていました。
有名なところではS&P500 / NASDAQ レシオというもので、2021年2月にはITバブルよりも高値になっていました。
熱狂よりも乗り遅れる怖さ
さてその時の私の心理はどうだっかというと、このまま上昇を取り逃がすのが怖いという気持ちでした。
当然ながら自分が貪欲になっているという自覚はありません。
それに今振り返っても、大きく儲けたいという気持ちは強くなかったように思います。
当時は特に資産形成の初期であり、ゆっくり積み立てることへの恐怖がありました。
同じように現状分析をせず、出口戦略を決めず、慌てて飛び乗った人がたくさんいたでしょう。
今後の教訓
私は全資産を全世界株ファンド+現金(短期国債) という、ミニマリスト的な投資スタイルにするつもりはありません。
きっと何度失敗しても自己流を続けるでしょう。
ならばせめて同じ失敗を繰り返さないことが大事で、そのために考えていることが以下の3つです。
同じ失敗を繰り返さない
これが最も大事なことではないでしょうか。
そしてそのためには記録に残す必要があります。
私が当ブログを行っている最大の理由は、発信することで規律ある投資を継続できると考えているからです。
これは誰でもできて最もおすすめの方法です。
単に日記などでも良いですが、外に発信するのがよりおすすめで、Twitterなどで売買記録を軽くつぶやくだけでも全然違います。
「今回はこれまでと違う」と考えない
ハイテク株はもはやインフラである。今後も世界経済、技術革新を引っ張っていくのはアメリカを中心としたハイテク企業である。長期で大きく成長する!
こういった論拠でハイテク株の割高を正当化する意見も目にしました。
しかし市場にはサイクルが存在し、ハイテク株が上がる時期、高配当株が上がる時期、現金が強い時期、コモディティの時期など、必ず上がり下がりはやってきます。
三菱UFJ国際投信 mattoco LifeのHPより引用
私のようにコロナ後から本格投資を始めた人たちは、このサイクルを体験し始めたばかりです。
過去に学び、痛みを伴った経験を忘れないようにしましょう。
ドルコスト積み立ては有効
投資に興味を持ち、始めるきっかけはそれが注目されている時が多いので、ドルコスト的積み立ては傷を浅くする、あるいは一括放置より良い成績となる可能性が高いです。
可能な限り早く余剰資金を投資するというのは理論的には全く正しいのですが、一般の投資家が始める時期はランダムではありません。
ハイテク株を大盛り上がりしている時に買ったとしても、積み立てならほとんどダメージはなく、むしろ喜んで継続できます。
総論的には「歴史は繰り返す」、各論的には「一括ではなく積み立てにしなさい」が私の結論になります。
まとめ
・筆者は乗り遅れるのが怖いと感じて高値掴みした
・売買記録、理由を記録、発信しよう
・ドルコストは一括より有効
高値掴みをしてしまって、塩漬けになった挙句最後には資金不足で投げ売りという経験をしたことがあります。
失敗の数は減っていない気がしますが、致命的なミスは記録することでなくせると学びました。
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