配当金生活に魅力を感じない3つの理由

はじめに

みなさん、配当金は好きですか?

いくつかの個人投資家ブログを暇な時に見ているのですが、「目標年間配当〇〇万円」とか「毎月の配当金グラフ」などと配当金にフォーカスしている方が多い印象を受けます。

リベ大でも昔から高配当株について多く取り上げられています。

 

配当金で生活できたらまさしく不労所得で悠々自適ライフが実現するので、それを夢見てせっせと配当を積み上げていくという気持ちはよくわかります。

 

しかし私は配当金が好きではありません。ということに最近気づきました。

今回は私がなぜ配当金が好きではないかについて、原則的な話から、感情的な部分まで考えていきたいと思います。

 

配当は株主還元の根幹

基本的な話ですが、株式投資のリターンは値上がり益=キャピタルゲインと、配当金=インカムゲインに大別されます。

また株主還元には主に配当金と自社株買いがあります。
日本では株主優待も含まれる

 

キャピタルゲインは自分よりも高く誰かに売り渡すことで実現します。

その次の人もまた別の誰かにより高く売ることで利益が出ます。

 

ではなぜ次の人はより高い値段で買ってくれるのでしょうか。

 

株価は会社が上げる利益や資産によって基本的には決まりますが、最終的には配当が拠り所になります。

というのも会社の利益や資産は株主に所有権はあっても、現実には自分の手元に持ってくることができないからです。

 

自社株買いも株主還元策の一つですが、こちらも直接的に株主にリターンをもたらすことはできません。

1株あたりの価値が上がることで株価は上昇しますが、やはりこれも配当という実際のマネーに裏打ちされていると考えることができます。

 

会社が利益を上げる、純資産を増やす、自社株買いをする。
いずれの場合も最終的に株式購入資金を回収する手段は配当しかありません。

 

少し長くなりましたが、配当目当てに投資するというのは、株式投資の最も基本的かつ根源的な欲求であり、ある意味ではあるべき姿とも言えます。

でも私は配当をもらうことが好きではありません。その理由は以下の通り。

 

配当が好きではない理由

配当を受け取るのはプラスでもマイナスでもない

よく知られていることですが、企業の利益は留保しても還元しても、理論上は株価の変動要因になりません。

実際には増配を発表すると大抵株価は上がります。株主還元に積極的な方が株価には反映されやすいですが。

 

高配当株投資は分散効果が薄れる

最も王道の株式投資は全世界株を買うことですが、ここに国を限定したりセクターを限定すると、分散効果が下がっていきます。

分散が薄れるということはリスクが高くなることを意味し、期待リターンは変わらないため、理論上は全ての投資は全世界株の下位互換となります。

配当をたくさんもらうために高配当株に限定して買うことは、リスクのみを上げる行為であるため、私は好みません。

 

配当は税金面では不利になりやすい

理論的には中立な配当ですが、税金を考えるとマイナスになることが多いです。

例えば毎年5%ずつ利益が出て、配当なしで5%ずつ株価が上がるA社と、全額配当に回して株価が変わらないB社があるとします。

この2社に100円を20年間投資した場合を考えます。

配当を出さないA社は、20年後に含み益が165円になっており、そこから利益20%の税金を支払うと最終的に232円になります。

一方B社は毎年配当が5%ずつ出て、一旦20%の税金を支払った後再投資します。

そうすると20年後には211円になり、利益は+132% と +111%で、21ポイントの差がつきました。

例外:
現実には配当をその他の損失と損益通算することで、かえって税金が安くなることもあります。また学生やパート勤務などで基礎控除を使っていなければ、配当所得を基礎控除にぶつけて無税にすることもできます。

 

なんか嬉しくない

生活費を配当でまかなうという生活をしていませんし、私は資産総額しか見ていません。

全体の資産額は毎月計算して公開しています。

高配当株投資最大の魅力である、「不労所得でホクホク」みたいな感情が私にはあまりないようです。

 

一方で昨年の育休中は毎月の収支がマイナスでしたが、特に資産が減っていくことの抵抗もありませんでした。

 

なので私は資産を最大化してから取り崩すという、インデックス投資の王道が実行できるマインドなのかもしれません。

 

まとめ

・配当は株式投資の根幹
・配当目当ての投資は至極真っ当
・でも筆者は配当金が好きではない
・税金的に不利であるから
・配当もらってもテンション上がらないから

 

配当金を受け取らないためにはETFではなく一般の投資信託を買うことになります。

最近は楽天VXUSやTracers配当貴族など、幅広いラインナップになっているので、以前ほど商品選びに苦労することは減りました。

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