はじめに FXスワップアービトラージ
インデックス長期投資とポイ活が好きな筆者ですが、最近はFXにハマっています。
ただFXと言っても、いわゆるハイレバレッジなトレードではなく、FX口座のキャンペーンなどを利用したある種ポイ活のような運用をしています。
今回はSBI FX トレードにて開催中のキャンペーンと、実際の取引方法について解説します。
私の経験では最も大きな(=儲かる)取引となります。
SBI FXトレードのキャンペーン内容
2023年8月には以下のキャンペーンが行われています。(新規口座開設を除く)
順番に見ていきます。
① 最大30%スワップポイント増額
このキャンペーンが今回の肝で、対象通貨の中には買いと売りのスワップが逆転するものがあります。
通常ならばスワップは USD / JPY= +218 / -225 というように、受け取るスワップより支払うスワップの方が大きくなります。
このため両建てをすると往復の取引コストと、毎日スワップが持って行かれてしまうという状態になります。
ところがキャンペーン期間では、例えばメキシコペソ(MXN)はスワップが +24 / -27 ですが、30%上乗せによって+31.2 / -27 となり、両建てをすると1万通貨あたり1日4.2円がもらえるという状況になります。
上乗せ分は9月下旬に入金される
両建てしているので、円安になっても円高になっても利益は変わりません。為替リスクを取らずに利益を得ることができます。
当キャンペーンは申し込み必須なので、取引前に済ませておきましょう。
② スプレッド大幅縮小
スワップで利益が出ても、往復コストがそれより高ければ取引をする意味がありません。
ありがたいことにスプレッドに関しても同時にキャンペーンが行われています。
最も大きいものだとカナダドル(CAD)が1.38銭から0.60銭に下がります。
この場合、1万ドルを両建てした時の取引コストは276円から 120円まで減らすことができます。
③ 新規取引でキャッシュバック
10万通貨毎にキャッシュバックがもらえます。
これは実質的にスプレッドの縮小と同じ効果があり、例えば豪ドル(AUD)なら0.15銭、メキシコペソ(MXN)なら0.02銭のスプレッド縮小と計算できます。
当キャンペーンも申し込み必須です。
利益の計算方法
この手法でどの通貨ペアがお得なのか、表にまとめました。
NZD | CAD | GBP | MXN | |
為替価格 (円) | 86.4 | 106 | 181 | 8.3 |
スプレッド(銭) | 0.7 | 0.6 | 0.8 | 0.15 |
スプレッドCB | 0.15 | 0.15 | 0.15 | 0.02 |
実質スプレッド | 0.55 | 0.45 | 0.65 | 0.13 |
スワップ (円) | +126 / -131 | +145 / -150 | +274 / -279 | +24 / -27 |
スワップ増額 | 20% | 20% | 10% | 30% |
スワップ差 (円) | 20.2 | 24 | 22.4 | 4.2 |
為替やスワップポイントは2023/08/05時点
これ以外の通貨ペアは利益が少ないかマイナスになるので除外
NZD:ニュージーランドドル
CAD:カナダドル
GBP:英ポンド
MXN:メキシコペソ
CB=キャッシュバック
情報の正確性については細心の注意を払っておりますが、最終的な判断についてはご自身でお願い致します。
長くなりましたが、まとめると、
NZDを両建てすると、3.6万円の証拠金で110円の取引コストがかかり、毎日20.2円利益が出る
ということになります。
証拠金が100万円用意できるなら、3,055円のコストで毎日561円利益が期待できます。
あとは何日スワップを受け取れるかが大きな問題となります。
キャンペーン初日から参加できれば最大で34日ほど取れますが、ここでは28日間と21日間保有した時を考えます。
28日保有したならば、561 × 28 – 3055=12,653円の利益が期待できます。
同じように4通貨について計算しました。
おすすめの通貨ペアはどれ?
証拠金100万円 = 取引額2400万円(証拠金倍率24倍)あたりのコスト(=両建て分のスプレッド)と利益(=ロングとショートのスワップ差)
NZD | CAD | GBP | MXN | |
建玉 (万通貨) | 27.8 | 22.6 | 13.3 | 289 |
コスト (円) | 3,055 | 2,034 | 1,729 | 7,514 |
1日の利益 (円) | 561 | 542 | 298 | 1,214 |
黒字までの日数 | 5.4 | 3.8 | 5.8 | 6.2 |
28日保有 (円) | 12,653 | 13,142 | 6,615 | 26,478 |
21日保有 (円) | 8,744 | 9,348 | 4,529 | 17,980 |
利益を見ると
となります。
ただMXNは取引コストが高いので、保有日数を長く確保できるならMXNが、そうでないならCADが最もおすすめ通貨となります。
注意点
100%確実ではない
あくまでいち証券会社が行っているキャンペーンなので、ひょっとしたら予定通り貰えない可能性があります。
実際キャンペーンの注意事項に以下のような記載があります。
・キャンペーンの対象か否か、キャッシュバック金額のご確認のお問い合わせにはお答えいたしかねます。
・キャンペーンの内容及び期間につきまして、当社の都合により予告なく変更または終了になることがございます。
・不正な手段等が使用されたと当社が判断した場合には、本キャンペーンの対象外となります。
キャンペーンが認められないと、ただ損失を垂れ流すだけの両建てになってしまいます。
上乗せスワップは各通貨50万円まで
多くの方には関係ないかもしれませんが、スワップ増量キャンペーンは各通貨毎に50万円が上限となっています。
例えばMXNはスワップ +24 / -27 の場合、1日7.2円が受け取れる計算となります。
仮に28日間保有したとすると、2480万通貨以上はキャンペーンの対象とはならなくなります。
850万円以上を証拠金として用意できるのであれば、CADも使う必要があります。
スワップは毎日変わる
表にした計算は2023/08/05時点のものです。
スワップは毎日変動するので、予定している利益が得られない可能性があります。
予定通りに売買できない
(私の知る限り)両建てを同時にできないので、買いを入れてから売りを建てるという作業が必要になります。
このタイムラグでスプレッド差以上の損失が出ることがあります。
実際にやってみましたが、MXNで0.16銭(期待値 0.15銭)、CADで0.64銭(期待値 0.60銭)のポジション差となりました。
手動でのミスが起こる
以前私は
・予定と違う通貨を建てる
というミスをしたことがあります。
建てる金額が大きいので、1つのミスで数万円吹っ飛んでしまう可能性があります。
早朝に証拠金不足になる
どの会社もそうですが、早朝にスプレッドが開きます。
この時一時的ではありますが、証拠金維持率が100%を下回り、証拠金不足となります。
すぐにスプレッドは縮まって元に戻り、強制ロスカットになることはないと思います。
ただそれでも心配な方は、証拠金維持率を110%程度に維持することをおすすめします。
まとめ
・両建てスワップ受け取りで大きな利益が期待
・おすすめはメキシコペソ、次点でカナダドル
・予定通りにならないリスク、人為的なミスに注意
これはすごいキャンペーンです。100万円を30日間MXNに寝かせておくと、2.9万円の利益となります。
為替リスクゼロで月利3%という、詐欺レベルの爆益です。
やるかやらないかはあなた次第です。
コメント