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はじめに 順張りと逆張り投資について
一部の長期投資を除いて、投資は順張りか逆張りに分類できます。
どちらかと言うと、個人投資家は逆張りを好む傾向があるように思います。
私もかつては逆張り投資ばかりやっていました。
ただ逆張りは非常に難しい投資法であると言うことを、今回は書いてみたいと思います。
逆張りが難しい理由 損切りができない
投資の鉄則 損小利大
投資の鉄則は、損切りを早く、利益は伸ばすやり方です。
日本語でも損小利大という格言があります。
この考えに反対する人はいないでしょう。
そして実行するのは難しいという事も、投資をしていれば感じることかと思います。
損切りが必要ない (してはいけない) 投資は、インデックス長期投資かそれに近いやり方に限られます。
順張り投資の場合
順張り投資ならば、トレンドが崩れたら損切りです。簡単ですね。
投資ルールにもよりますが、損が出たら早めに切られるので、多くの場合保有銘柄は含み益が出ています。
塩漬けがないのは精神的にもよく、冷静な判断ができると思います。
またトレンドが変わらないうちは保有し続けるので、いつ売るかは市場に任せておけば良いのです。
逆張りの場合 買い時
逆張りは簡単に言えば「安いから買う」の一点に尽きます。
テクニカル分析でも、PERなどのファンダメンタルズ分析でも同じです。
予想が外れて下がった場合、特定の悪材料があれば損切りとなるでしょう。
特に材料なく下がる場合、それは買った時よりさらに割安となっているので、損切りする合理的理由がありません。
この時逆張り投資家にとっての合理的判断は、「買い増し(少なくともホールド)」が正解となってしまいます。
これが困ったもので、ナンピンを繰り返してしまったり、身動きが取れなくなり塩漬けになってしまうことが多々あります。
逆張りの場合 売り時
また予想通り上げたとしても、売る基準もまた難しいです。
・○○日移動平均に達したら
・RSI 50まで回復したら
などが考えられますが、これらになる前に再度下げてしまったらどうしたら良いのでしょうか。
ある期間になったら強制的に売るという、時間のロスカットは一つ考えられます。
逆張りでの大失敗体験 金プラチナの裁定取引
歴史的にプラチナの方が金より高いことが多かったのですが、近年になって金の方が高くなっていました。
またプラチナの方が高くなるはずだと考え、数年前に金売り、プラチナ買いの裁定取引を始めました。
金プラチナの価格差 北辰物産のHPより
ところが価格差は広がる一方で、2年ほどナンピンを続けた末に、資金がショートしてしまいました。
最後は全て損切りして終わったのですが、それまで20年近く積み上げてきた投資の全利益よりも多くの損失を出してしまいました。
それ以来投資はするけどトレードはしない、と決めました。
苦くて痛い思い出です。
順張り投資家になろう
逆張りは安くなったものを買い、適正になったら売るという、一見理解しやすい投資法ですが、利益を出し続けるのは非常に難しいです。
一方順張りは高くなったものを買うので、矛盾しているように感じられます。
しかし実際は上で書いたように、圧倒的に順張りの方が簡単 (=資金管理、リスクコントロールが容易) です。
私がやっているデュアルモメンタム投資も順張り投資です。簡単です。
トレードをするなら順張りでいこう!がtake home messageです。
まとめ
・順張りが優れている理由を損切りのしやすさから考察
・筆者はかつて逆張りで大怪我した
・以降は順張り投資かインデックス長期投資に変えた
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