目次
はじめに
外国株を含む長期インデックス投資を行う時に、ほぼ必ず行き着く先が、米国株だけで良いのか、全世界株を買うべきか、という疑問だと思います。
・全世界株を持つべき(米国が55%)
・GDP比率に応じて持つべき
・為替リスクを考えて、日本、外国で半々
などなどいろんな意見がありますが、最も多い議論は米国株 vs 全世界株の構図だと思います。
今回はこれに対する意思決定の判断材料になればと思います。
私の考え方は以下の通りです。
・煩雑になるのも良くない
・未来のリターンは誰にもわからない (過去の結果と未来は関係ない)
この時点で米国株 vs 全世界株で言うと、私は明らかに全世界派ですが、もう少し掘り下げていきます。
米国と先進国、新興国の相関
SP500(SPY)と新興国(VWO)の関係を表したチャートになります。
下の赤線が相関係数で、1に近づくほど正の相関が強く、-1に近いほど逆相関が強いとなります。
相関が強い時も多いですが、長期的に見れば0に近い時もあり、分散の価値はあると思います。
次にSP500(SPY)と米国を除く先進国(VEA)のチャートは以下の通り。
私の予想より相関が低かったです、こちらも分散投資の価値があると感じました。
全世界株indexの考察
時価総額比率でみると
emaxis slim オールカントリーを例に取ると、国別構成比率は以下の通りです。
1年前のデータで少し古いですが、大きくは変わっていないと思います。
新興国は12%でした。
株式市場の時価総額で考えると、上場していない大企業が多くある国では国力よりも投資比率が下がります。
例えばドイツは欧州最大の経済大国ですが、時価総額で見るとイギリス、フランス、スイスよりも少なくなります。
ただ上場していない企業が多いというだけでその国の投資比率を下げるのは、果たして理にかなっているのでしょうか?
私はGDP比で見た方がより正しく分散できると思います。
GDP比でみると
モーニングスターの朝倉社長はYouTubeの中で、「時価総額比率よりも、新興国を高い割合で保有することを推奨しています。
GDP比の投資信託には、ニッセイ世界株式ファンド(GDP型バスケット)があります。構成比は以下の通りです。
新興国は41%でした。
…さすがに高すぎるかな?笑
新興国は政情不安、為替、国レベルの汚職のリスクが先進国よりもはるかに高く、株式市場もリスク(=ボラティリティ)が高くなります。
しかもこの新興国比率年々高くなり、2030年代には50%を超えてしまいます。
結論 全世界株に少し新興国を混ぜる
こうすると新興国比率は20-30%程度になります。
日本株を入れたくない場合は全世界(除く日本)を買えば良いでしょう。
私は日本は個別株を買うので、こちらの方が好みです。
おすすめ投信、ETF
全世界株
emaxis slim オールカントリーか、SBI 全世界株式インデックス・ファンドでよいでしょう。どちらも管理費用は年0.11%程度です。
eMAXIS Slim 全世界株式(オール・カントリー) | 投資信託 | 楽天証券
SBI・全世界株式インデックス・ファンド | 投資信託 | 楽天証券
GDPベースの全世界は先ほどのニッセイ世界株式ファンド(GDP型バスケット)があります。こちらも管理費用は年0.11%程度と安いのですが、純資産が4億円余りしかなく、繰り上げ償還やトラッキングエラーのリスクがあります。
https://www.rakuten-sec.co.jp/web/fund/detail/?ID=JP90C000KCW3
国内ETFなら2559がおすすめです。管理費用は0.08%程度です。
MAXIS全世界株式(オール・カントリー)上場投信 | MAXIS
全世界株(日本除く)
emaxis slim シリーズで良いと思います。
こちらも管理費用は年0.11%程度です。
eMAXIS Slim 全世界株式(除く日本) | 投資信託 | 楽天証券
国内ETFなら1554、2513、2514がありますが、いずれも出来高が少なくおすすめできません。
新興国株
国内ETFなら1681、2520 がありますが、こちらも出来高少なめであまりおすすめできません。
まとめ
・米国株 vs 全世界株の議論に乗っかってみた
・全世界 + 新興国少しが個人的おすすめ
・国内商品なら、投信がETFより流動性高くおすすめ
米国一択派が多い昨今ですが、違う意見も参考になれば嬉しいです😉
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