目次
はじめに
2021年2月25日から26日にかけて、株式市場は急落しました。
2/25のSP500が-2.5%、ハイテク中心のQQQが -3.5%、2/26の日経平均が -4%と、ハイテク株中心に幅広く売られました。
また執筆時点 (2月26日17時) で仮想通貨も売られており、ビットコインが朝9時から-11%以上、イーサリアムが-13%の下落となっています。
今後いずれ必ず起こる暴落に備えて、株(株式インデックス)と相関の低いアセット(資産)を持つことは自分のお金を守る上でとても重要です。
また分散された資産を複数持っていると、市場が暴落する中でも持ち堪えるものが出てきます。
それが心理的安心感となり、投資を継続する、正しい判断を下すことにつながります。
調べた手法 S&P500との相関をみる
今回は株式インデックス長期投資を中心にしている方に向けて、分散すべきアセット(資産)の対象をお話しします。
チャートはtrading viewというサイトから引用
タイトルにあるように、やはり伝統的な分散先である債券とゴールドが低相関でした。
基準の指数はS&P500として、これから紹介するそれぞれの相関係数を見ていきます。
分散投資に不向きな例:QQQ、日経平均
まず分散対象としてダメな例として、QQQ (NASDAQ100)、日経平均を上げます。
ここからは下の赤グラフに注目してください。
これがSP500との相関係数となります。
QQQはほぼ全期間で相関がほぼ1となっており、分散が全く働いていません。
私もS&P500とNasdaq100 ETFを両方持っていますが、リスク分散という観点から見ると全く意味がないと言えます。
日本株 (日経平均) もQQQほどではないですが、やはり総じて相関は高いので、リスク分散はできていないと言えるでしょう。
ここから分散候補をいくつか出していきます。
分散対象候補1 REIT △
私にとっては少し意外でした。
思っていたほど相関が高くなかったからです。
分散投資の一角としてアリですね。
ちなみに1343 (東証REIT指数)、2515 (先進国REIT指数) が手軽に買えるETFでおすすめです。
NEXT FUNDS 東証REIT指数連動型上場投信(1343) | NEXT FUNDS
NEXT FUNDS 外国REIT・S&P先進国REIT指数(除く日本・為替ヘッジなし)連動型上場投信(2515) | NEXT FUNDS
分散対象候補2 債券 ○
今回の主役と言ってもいい総合債券ETFのAGGです。
相関がプラスの時とマイナスの時がそれぞれ半分くらいで、株と値動きがバラバラだということがわかります。
近頃は金利が下がってしまい、今後の値上がりが期待できないという論調も
よく聞かれます。
しかし資産を守るという点で、この伝統資産は今でもポートフォリオの主役の一つであるべきだと思います。
ただし、低格付けの債券、特に社債や、新興国債券は株式との相関が高くなってしまうので、注意してください。
国内商品ではでは2511 (世界国債、為替ヘッジなし)、2512 (世界国債、為替ヘッジあり) がおすすめです。
NEXT FUNDS 外国債券・FTSE世界国債インデックス(除く日本・為替ヘッジなし)連動型上場投信(2511) | NEXT FUNDS
NEXT FUNDS 外国債券・FTSE世界国債インデックス(除く日本・為替ヘッジあり)連動型上場投信(2512) | NEXT FUNDS
分散対象候補3 ゴールド ○
これもいいですね。ほぼ債券と同じ相関です。
ここで債券とゴールドの相関がどうなのかと思って調べました。
この2つが高相関だった場合、両方買う意味がないからです。
高めではありますが、両方持つ価値はあるでしょう。
ゴールドは何も生み出さない (金利や利益がない) から持たないという人もいます。
確かに今までのチャートを見ると、確かに債券を持っていればゴールドはそれほど必要ではないかもしれません。
よく株:債券=6:4で持つという伝統的なやり方がありますが、調べていくうちに、やっぱり機能的でいいなと改めて感心しました。
リスク許容度に応じて、債券2〜6割くらいで持つと良いのではないかと思います。
どんなに若くてリスク許容度高い方でも、私は2割は持つべきだと考えてます。
ゴールドのおすすめETFは楽天証券ならGLDM (買い付け手数料無料)、それ以外なら1540です。
買付手数料無料 海外ETF | 海外株式・ETF | 楽天証券
分散対象候補4 プラチナ ✕
この2年ほどは相関が高くておすすめできません。
もともとプラチナは工業用の用途が最も多く、景気の影響を受けやすい貴金属です。
個人的には好きなので買っていますが、無理に買う必要はないでしょう。
おすすめETFは1541です。
分散対象候補5 新興国株式 ✕
全然ダメでした。特に近年は全く分散効果がありません。
よく米国株 vs 全世界株の議論がありますが、これを見ると不毛な議論だなと思わされます。
これで今度ひと記事書こうかな
分散対象候補6 ビットコイン △~✕
特にコロナ以降はほとんど同じ動きをしてしまっているので、分散できているとは言えません。
仮想通貨はまだ歴史が浅く、今後の傾向が分からないので、この評価にしました。
まとめ
株式 (S&P500) と分散する対象として、
・ゴールドもよい
・意外とREITが悪くない
・プラチナは微妙
・ビットコインは今のところダメ
・新興国だろうが、先進国だろうが、株同士ではダメ
という結論になりました。
例えばですが、リスク許容度が高めな方は、S&P500 5割、REIT 2割、AGG 2割、ゴールド 1割なんて配分はいかかでしょうか。
今回は自分で調べてて、すごく勉強になりました。
書いてよかった。
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