はじめに 米国株で米国内の相続が必要に
外国株が個人投資家に浸透してきた昨今、見落とされがちな落とし穴があることに気づきました。
それは米国株や米国の不動産を持って死んだ場合、6万ドルを超えると米国での相続手続きが必要になる、というものです。
申告書の名前からForm 706-NAと呼ばれます。
詳しくは前回記事をご参照ください。

前回は制度の概要を説明しました。
今回は私はどうするか、について検討します。
方法1 制度など気にしない
方法の一つとして、これまで通り運用を続ける、と言う選択肢があります。
AIに聞くと、日本人でこれまでこの制度で罰を食らった人がいないようです。
またこの件に関して、SBI証券に問い合わせしました。
結論から言うと、これまでSBI証券では米国株相続でトラブルは起きていない、との事でした。
これは大きな情報です。
制度をそのまま運用すれば、将来的に何百万人もの人がこの制度にぶち当たってしまい、大きな問題になることが予想されます。
しかし今の所は黙認?というかお目こぼしというか、要は問題になっていません。
なのであえて何も手立てをしない、と言うのは有力な選択肢だと思われます。
方法2 米国株(ETF)を手放す
最もスッキリする方法です。
しかしこれは税金面で大きく損をする選択肢です。
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具体例で考えます。
まず特定口座で米国株(ETF)を持っている場合、売却時に税金を支払わなければなりません。
税金の計算をしてみます。
前提として米国株(ETF)元本を100として、評価額は2倍の200になっており、日本のETFや投資信託で全く同じ商品があると仮定します。今後年率6%で運用できるとした場合、一旦それを全部売却して、その後20年、30年と運用します。そうすると、
💰特定口座の場合

💰NISAの場合
(NISAは枠がいっぱいのため、売却して買い戻した分を特定口座で運用したと仮定)

で、いずれも大きな差になっています。
特にNISAを売却するのは見た目以上に大きな機会損失になることがわかります。
低い相続リスクのために多額の余分な税金は払いたくありません。
方法3 うまいこと調整する
新規で米国ETFは買わない、今買ってしまったものはそのまま持つ、という中間の選択肢もあります。
ただしこれも今後の寿命を考えると、死亡時に6万ドルを超える可能性が高いので、問題が解決したとは言えません。
筆者はあえて何もしない
結局私はどうするか。
あえて何もしない、というか今後も米国ETFを買い進めようと思っています。
理由は2つ。
一つはすでに買ってしまったETFを売却するのは税金コストが重すぎるからです。
GLDM, VIG, VEAがそれに当たります。
EDVは含み損なので、2028年末に売れば、枠が復活して2029年に買い戻すことができます。
もう一つはEDVに代替できる日本の商品がないことです。
237Aが近いのですが、実質コストの高さ(0.05% vs 0.23%)、純資産や売買代金の小ささ、歴史の浅さ、長期で持ち続けられるかの不安を考えると、新規買付分すらもこれにしたいと思えません。
なので今後はVIG, VEA, GLDMはそのまま放置、EDVはあと100-200万円くらい買い増しするつもりです。
最悪のケースでも手続きをすれば相続税はかからないので、そうなったら家族に手間とお金をかけさせます。
まとめ
・何もしない、売却するの選択肢がある
・売却は税金コストが重すぎる
・SBI証券に聞いたら、現時点では何も問題になってない
・筆者は6万ドルを超えても保有し続ける予定
時限爆弾を抱えて生きていくことになりそうですが、色々調べて腹落ちしました。
情報がほとんどない米国相続に関する話題です。皆様の投資方針の一助になれば幸いです。


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