高所得者に適用されない手当、控除12選

節税・節約

はじめに 高所得サラリーマン狙い撃ちの増税

高所得者は多くの税金を支払っています。

税率が一律な消費税や住民税も、金額が大きければ納税額が高くなります。

所得税が累進課税なのは有名な話で、税額だけでなく、税率も所得に応じて高くなります。

それだけではなく、多くの人が受けられる控除や手当も、所得制限が設けられていることが多いです。

最近だと、児童手当が世帯主の年収1200万円以上で対象外にするという決定がされました。

そこで今回は、高所得者が除外される手当や控除について、できる範囲で調べてみました。

高所得の方は、いつまでにいくら収入を落とすかなどの参考になると思います。

所得制限のある手当、控除 12選

児童手当

3歳未満は一律1万5000円、3歳以上小学校修了前は1万円(第3子以降は1万5000円)、中学生は一律1万円が支給されます。

現在では制限以上の所得がある場合(年収1200万円程度)、1ヶ月5,000円の特例給付となります。
これが2022年10月以降は特例給付が廃止され、手当が0になります。

①…児童手当満額がもらえる上限
②…2022年10月から支給が0になる境界

児童手当は子供一人につき、およそ200万円ですので、子供が二人いると400万円の手当が受けられない計算となります。

配偶者控除

これは配偶者が一定の所得以下である時に、所得控除が受けられるという制度です。

例えば配偶者の給与収入が年間103万円以下の場合、当事者の所得が900万円 (年収1100万円程度) 以下ならば、38万円の控除が受けられます。

(節税額は最大で年間約11万円)

この控除は段階的に引き下げられ、所得が1000万円 (年収1200万円程度) を超えると、控除が受けられなくなってしまいます。

給与所得控除

上限が繰り返し引き下げられており、2022年現在では195万円 (所得 850万円、年収1050万円程度以上) で頭打ちになります。


国税庁のHPより

小児医療費助成

医療費の自己負担は、小学校入学前の子どもであれば2割、小学校に入学してからは3割となっています。

そこに医療費助成がありますが、自治体によって何歳まで、あるいは所得制限がある・なしが大きく異なります。

例えば札幌市の場合、小学生までは初診料を除く全額、中学生は1割負担となります。

しかし子供2人の場合、所得 698万円 (年収 917.8万円) 以上は助成が受けられません。

高額療養費

誰でも高額療養費は対象になりますが、負担額は収入によって大きく異なります。

詳しくは以下の通り


価格.comのHPより

健康保険料も同様ですが、負担額によって受けられる医療の内容に、差は全くありません。

基礎控除

48万円の所得控除が受けられますが、所得が2400万円を超えると段階的に引き下げられ、2500万円以上で0になります。

住宅ローン控除

制度が改正され、2022年の概要はこんな感じです。

ローン控除率:年末のローン残高の 0.7%
控除する期間:新築 13年、中古 10年
所得金額制限:2,000万円以下

所得制限が3000万円から2000万円に引き下げられました。

すまい給付金

消費税引き上げに対する緩和措置として導入されました。

住宅取得の際に急は受けられるという制度ですが、

収入が450万円以下の場合で50万円
450万円を超え525万円以下の場合で40万円
525万円を超え600万円以下の場合で30万円
600万円を超え675万円以下の場合で20万円
675万円を超え775万円以下の場合で10万円

という制限があります。

保育料

3歳児以上は所得に関わらず無料です。

2歳児以下は住民税額によって決められており、年収360万円ならば月額15,600円程度、年収が1130万円以上で75,900円程度です。

高校の学費 公立・私立

高校無償化は公立だけでなく、2020年から私立に通う子供にも適用されるようになりました。

これも年収910万円以上の家庭は受け取ることができません。

大学の奨学金

奨学金は大きく3つに分類され、給付型 (返済不要)、一種 (無利子)、二種 (有利子) が代表的です。

このうち一種、二種はそれぞれ年収680万円、1096万円が上限となっています。(いずれも4人家族、自宅通学の場合)

給付型については以下の通りとなります。


日本学生支援機構のHPより

在職老齢年金

年金は働いていると減額されてしまいますが、2022年からその基準が緩和されました。

60歳以上65歳未満の方の在職老齢年金について、年金の支給が停止される基準が見直され、65歳以上の在職老齢年金と同じ基準(28万円から47万円)に緩和されました。

多くの方がフルタイムで働きながら満額の年金を受け取ることができます。

現役世代、子育て世帯に対する負担増が明らかに

もともと所得制限があるだけでなく、児童手当や給与所得控除、基礎控除など、この2−3年で所得制限がどんどん引き下げられています。

ここには載せていませんが、2021年に行われた子育て世帯への臨時特別給付金 (18歳以下10万円) にも年収960万円程度の所得制限がありました。

全体的には子供の年齢によらず、満遍なく負担増の印象です。

ただ私立高校にお子さんが入るような場合、あるいは学業優秀で国立大学に通う場合には、頑張って収入を落とした方がコスパが良さそうです。

子供が産まれたばかりの我が家は、

配偶者控除なし
特別給付金なし
児童手当廃止
小児医療費助成なし
高校無償化対象外
大学の奨学金対象外

と、フルボッコ状態が待ち受けています。

独立もできない、副業のやり方もわからない。

そんな私にできる対策はただ一つ、収入を抑えることです。

まとめ

・高所得者が除外される手当、控除を調べてみた
・現役世代、子育て世帯の狙い撃ちが明らかに
・対策は収入を抑えることだけ

逆に住民税非課税世帯に対しては、手厚い支援がされていることがわかりました。

今後は非課税世帯への支援一覧、非課税世帯の基準などについて調べてみようと思います。

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