はじめに 高配当株投資は常に人気
みなさん、高配当株は好きですか?
配当は、我々が想像する最も不労所得に近い形のお金です。
配当所得が生活費を上回ればFIRE、人生「上がり」の状態で、多くの人が夢見る生活です。
さてそんな魅力の多い高配当株ですが、今回はそれをやめると決断した話です。
以前こちらで簡単に書きましたが、さらに詳しくお話しします。
高配当株投資を始めたきっかけ
私が本格的に長期投資を始めたのは2020年の8-9月頃で、コロナショックから大きく値を上げてきたタイミングでした。
これより少し前に大学の奨学金を完済し、少しずつお金が増えてきた頃でした。
株式投資の方針として、外国のインデックスファンドを保有しつつ、国内の高配当株も買うことにしました。
その理由は、
💰日本株は個別株を買った方がコスト安
💰日本は外国に比べてバリューのリターンが高め
という考えからでした。
当時のつみたてNISAでは個別株を買えなかったので、妻の特定口座で買ってもらっていました。
当時妻は給与所得控除55万円の範囲内でパートをしており、基礎控除分は配当にも課税されなかったためです。
高配当株の選び方
まず大型株を選びます。
総合商社、メガバンク、資源、電力、携帯キャリア、JTなどは投資対象とします。
中小型株は、主にSBI証券のスクリーニング機能を使って調べました。
PER, PBR, 配当利回りなどで50ー100社くらいに絞り、そこから四季報を見て、業績の安定性をざっくり見ます。
投資検討となった会社は決算短信を見て、資産と負債のバランスを確認します。
そんな形で約60社を選んで、少しずつ買い進めていきました。
当時SBIネオモバイル証券を使っており(現在はSBI証券に吸収)、毎月50万円まではほぼ手数料ゼロで購入できました。
その後は年に1回、すべての見直しをしていました。
高配当株を辞めたきっかけ
ポートフォリオが完成した時だと、年25万円ほどの配当金となりました。
月に2万円ちょっとの計算で、少し生活にゆとりが出るかなぁというくらいになりました。
しかし結局配当金は再投資される資金になっただけでした。
配当金で生活が豊かになっていない、特に喜びもない、銘柄選定が面倒になってきた。
こう考えていた2022年末、新NISA制度が発表されました。
今後全ての株式投資が非課税にできるとわかった時、高配当株投資をやめる決心をしました。
高配当株を7年かけて売却予定
高配当株投資引退を決意しても、すぐに売ることはしませんでした。
売却益も非課税にしたかったからです。
毎年の売却益+配当<基礎控除(48万円)+iDeCoの所得控除(27.6万円) となるように、少しずつ減らしていっています。
一度に売却するとおそらく40〜45万円が税金としてかかるので、それを避けるために分割売却をします。
クリアにするために一度に売ってしまうという考えもあると思います。
高配当株を勧めない理由
お金に色はない
高配当株投資が好きな人は、配当金を特別扱いしています。
給料や、株式などの値上がり益とは違い、もっと喜ばしく、大胆に使えるお金とみなす傾向があります。
しかし本来お金に色はありません。
頑張って作ったハンドメイド作品の売り上げも、おばあちゃんからもらったお年玉も、FXで儲けたお金も、全て1万円は1万円です。
であればすべての資産を同じ価値として計算し、必要があれば必要額を取り崩し、都度最適なアセットバランスを組むのが正しい運用の形です。
配当金は税金が高い
100万円の株式A,Bを考えます。
Aは1年で5%値上がりし、配当金はゼロ。Bは値上がりゼロで配当金が5%。
どちらも全く同じパフォーマンスです。
この株式から5万円を引き出すとき、
Aは5万円分の売却
Bは5万円の配当金
として受け取ることになります。
この時、配当金や売却益の税金を20%とすると、
Aは5万円の売却で実現益は2,380円。税金は476円
Bは5万円の配当金で税金は1万円
と、これだけ大きな差がつきます。
残ったお金は引き続き運用されるので、翌年以降はさらに大きな差がつきます。
手間の割に期待リターンは変わらない
個別株投資は調査に時間がかかります。
また投資タイミングを狙うならば、その忍耐も必要です。
それらも一度では終わらず、継続的に見直し、リバランスなどが続きます。
そこまでやっても市場平均インデックスを上回る根拠はありません。
今後の日本株の方針
これまで全世界株ファンドはeMAXIS Slimオールカントリー(除く日本)を買っていたので、今後も外国株と日本株を分けて買おうと思います。
具体的にはTOPIX ETF(1306)をNISA成長投資枠で買います。
分配金の出るETFを買っているのは、
💰保有コストが安い
💰NISAで買うため税金を考えなくて良い
💰取り崩し時期が近い
などの理由です。
保有割合は株式全体の10%程度を予定しています。
オルカンの日本株割合は5%くらいなので、それよりも少し多いです。
これは国内株は期待リターンは外国と同じ(であるはず)だが、リスクは為替リスクがない分低くなるので、リスクリターンが少し良いのではと期待しているからです。
まとめ
・気づいたら配当の喜びはなく、面倒くささが残った
・税金に気をつけながら、7年計画で売却中
・今後はTOPIX ETFを株式の10%程度で保有予定
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