はじめに 債券には2種類の投資方法がある
債券には大きく2通りの投資方法があります。
一つが債券を直接購入するというもの。
個人向け国債が有名でしょうか。
後述しますが、一部の外国債(特に米国債)も直接購入することができます。

俗に生債券なんて呼ばれたりします。
もう一つが投資信託として購入する方法で、eMAXIS Slim先進国債券などの一般投資信託、2511などの東証ETF、AGGなどの海外ETFに細分されます。
株に個別株と投資信託という買い方があるように、債券も全く同じです。
今回は特に米国債について、債券を直接購入するよりも、米国債券ETF、投資信託がおすすめという点について解説したいと思います。
「生」米国債の買い方、メリット
最も一般的な生債券である、個人向け国債は郵便局や証券会社などで購入することができます。
外国債券の場合はどうでしょう。
SBI証券では、執筆時点でアメリカ、イタリア、フランス、ニュージーランド、カナダの国債を購入することができます。
当然ながら米国債が最も種類が多く、短期から超長期まで、利付債もストリップス債(ゼロクーポン債)も幅広く選べます。
SBI証券の外国債の一部↑
生債券は投資信託と異なり、
・米国債は安全な商品のため、投資信託で分散する必要がない
・満期まで保有すれば価格変動を気にする必要がない
という性質があります。
実際に生債券を勧める方も多いですが、私は債券は投資信託(ETF)の方が良いと思います。
その理由は以下の4つです。
生債券のデメリット
コストが高い
生債券には信託報酬のような保有コストはかかりませんが、売買に手数料が取られます。
ただ実際の手数料は投資信託のように公表されてはいません。
一例ですが、中期米国債だと往復で2.68%、超長期だと7.68%の手数料が取られるようです。
Youtube「聞いてわかる投資本要約チャンネル」より引用
満期まで保有すればこの半分で済みますが、それでも高いコストであることに変わりありません。
(AGGの保有コストは0.03%/年)
リスクコントロールが難しい
基本的に、国債のリスクは満期までの期間に比例します。
例えば満期まで10年の米国債を買ったとして、9年後には1年物の米国債を持っているのと同じになります。
保有している間は徐々にリスクが小さくなりますが、満期が来て償還され、また10年ものを買ったら突然リスクが上がります。
投資信託であればdurationが一定になるように自動で売買されるので、このようなことにはなりません。
NISAが使えない
税金面で言えば、生債券はNISA枠を使うことができません。
一方投資信託であれば、国内で買えるものは成長投資枠が使えますし、米国ETFでも一部成長投資枠の対象となるものがあります。

選択肢が少ない
生債券の方が米国ETFよりも投資対象が少ないです。
例えば
・米国総合債券
・高格付け、投資適格、ハイイールド社債
・非米国国債
・超短期〜超長期米国債
と、ETFではあらゆるニーズに合った商品を選ぶことができます。
SBI証券はかなり種類が豊富にありますが、それでも米国ETFに比べればかなり少ないと言えます。
米国債1本に投資する投資信託
もし超長期の米国債を買うつもりなら、iFreeHOLD 米国国債(T-Zero2044)の方が良いかもしれません。
信託報酬0.1705%で比較的安く、途中で売却しても生債券のような手数料を取られません。
まとめ
・満期まで保有すれば価格変動は無視できる
・メリットもあるが、コスト高、税金の不利などでデメリットも大きい
・生債券みたいな投資信託もある
私は債券が大好きで、長期投資の鍵となるアセットだと思っています。
年齢に関係なく、超長期米国債EDVを永久保有するつもりでいます。
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