GPIF 第2四半期運用結果 抜群の安定運用

はじめに GPIFについておさらい

みなさん、GPIFをご存知でしょうか。

Government Pension Investment Fund の略で、年金積立金管理運用独立行政法人という組織です。

預かっている年金の一部をGPIFが国内外の株式や債券で運用することによって、将来の年金の財源になります。

 

運用手法は至ってシンプルで、

国内債券 25%
国内株式 25%
海外株式 25%
海外債券 25%

というアセットです。

GPIFに関する資料は全て公式HPより引用

 

当初は3分の2を国内債券で運用していましたが、徐々にリスク資産への比率が高まっていき、2020年4月以降は上記のバランスになっています。

 

2022年度第2四半期の結果 -0.88%

2022年度は第1四半期が -1.91%第2四半期が -0.88%でした。年度ベースでは -2.77%となっています。

 

 

第1四半期は国内外の株式が足を引っ張っていましたが、今期は全てのアセットがわずかに下落しています。

外国債券、株式は第1, 2四半期ともに、円安の進行によって評価額が引き上げられています。

 

予想以上のパフォーマンス

この結果を見て私は驚きました。
予想以上に良いパフォーマンスだったからです。

今年に入って外国株はハイテク株を中心に大きな下落、また急激なインフレを受けて債券利回りは急上昇=債券価格は暴落。

円換算の評価額は円安のため上がっていることはわかっていましたが、まさか今年度でまだ -2.7% で済んでいるとは思っていませんでした。

 

ちなみに伝統的な米国株式:債券 60:40 のポートフォリオは、今年に入って過去50年間で4回目の20%を超えるドローダウンとなっています。(米ドルベース)

 

 

Lazy Portfolio より引用

 

常にGPIFの動向は意識すべき

投資において求めるリターンは人によって違います。

そのため他の人とリターンを比べるのはナンセンスで、自分はどれだけリスクを取れるのか、必要十分なリスクを取っているかが重要です。

また例えば米国株式100%のリターンをもとに、将来の資産を計算することも多く行われます。

しかしそれは現実的には不可能で、日本円がないと生活できないし、そのほか株を買えないお金もあるでしょう。

 

それでもGPIFの動向は意識して投資すべきです。

理由はGPIFの手法は誰でも簡単に再現できること、お手本のような投資を私たちのお金で、20年以上継続しているからです。

米国株式100%と違い、GPIFは日本国債を円預金に変えれば、誰でも全資産でGPIFと同じ運用が可能です。

 

GPIFと比べて高いリスクを取っているのにリターンが良くない場合には、投資戦略を考え直す必要があります。

GPIFに勝てないと悟った「賢い」方は、そのままこのアセットを真似するのが良いでしょう。

 

利益の半分は利子・配当

GPIFの累計利益100.0兆円のうち、利子・配当収入は45.3兆円あります。

これは長期投資の一つの真髄と言えるかもしれません。

 

株価の値上がりはリターンのたった半分。コツコツもらう配当は株価の値上がりとほぼ同じ価値がある

こう理解して10年単位の投資ができる人は、上位数%の勝ち組投資家になれるでしょう。

 

GPIF運用のおすすめ投資信託

投資信託 国内ETF
外国株式    eMAXIS Slim 全世界株式(除く日本) MAXIS 全世界株式 (2559)
国内株式 eMAXIS Slim 国内株式(TOPIX) NEXT FUNDS TOPIX連動型上場投信(1306)
海外債券 eMAXIS Slim先進国債券 NEXT FUNDS 外国債券・FTSE世界国債 (2511)

 

配当を再投資するなら、投資信託が最もおすすめです。

国内債券も投資信託やETFがあるのですが、これは個人向け国債や預金で代用するのがおすすです。

またいわゆる生活防衛資金もこの中に入れて良いと思います。

 

VTなどの米国ETFを買う人もいますが、配当二重課税や為替手数料などで日本人にはかえってコストが高くなるので、国内投資信託が良いでしょう。

 

GPIFの運用手法が一つになった4資産バランス型の投資信託もあるのですが、私はおすすめしません。

理由は日本国債を買う必要がないのと、その他の3つのアセットは、いずれも低コストな良い商品があるからです。

 

リバランスしなくて良いので4資産を買うという意見もありますが、厳密に25%を守る必要はありません。

GPIFも株式全体で ±11%の誤差は許容しています。

大きくずれた時(おそらく1〜3年に1回)にリバランスすれば十分です。

 

まとめ

・GPIFについておさらい
・GPIFの第2四半期の運用結果がリリース
・マイナスだが素晴らしい結果に
・GPIF以下の成績なら投資手法を見直すべき
・GPIF用おすすめ投資信託を紹介

ゴールドを混ぜたりレバレッジファンドを買ったり、ちょこちょこ売買している筆者です。

今後自分のやり方がダメだと感じたら、すぐに4試算均等に切り替えます!

コメント

タイトルとURLをコピーしました