目次
はじめに 米国株式のレバレッジ商品について
外国株のレバレッジファンドとして、iFreeレバレッジ NASDAQ100が最も有名です。
2021年11月現在で純資産額は約1600億円に上ります。
楽天から新レバナスが出るという記事は以前書きました。
iFreeレバレッジにはS&P500に連動した商品もあり、こちらはレバナスの約1/10、180億円の純資産額です。
今回こちらの類似商品となる、NZAM レバレッジ 米国株式2倍ブルを紹介したいと思います。
NZAM レバレッジ 米国株式2倍ブルについて
NZAMとは農林中金全共連アセットマネジメントの略称で、2021年11月現在で37の投資信託、ETFを出しています。
なかなか今どきのデザインですね😉
ネット専用商品は以下の通りで、大手ネット証券会社で購入可能です。
その中で、日本株、米国株にレバレッジ商品があります。
中身はiFreeレバレッジ S&P500とほぼ全く同じ商品で、
・先物取引で1日の値動きの2倍を目指す
・為替ヘッジを行う
ことが特徴として挙げられます。
気になる信託報酬は0.88%/年で、iFreeレバレッジの0.99%/年を下回ります。
さて次はiFreeレバレッジとの違いを見ていきます。
iFreeレバレッジ S&P500との違い
値動き
Yahoo!ファイナンスで価格チャートの比較を行いました。
NZAMレバレッジが運用開始した2020年3月以降の比較チャートが以下になります。
iFreeレバレッジのチャートも載っているのですが、値動きが全く一緒のため、完全に重なって見えなくなっています。
間違いかと思って念のためもっと遡ると、ちゃんと2つのチャートが出てきます。
つまり2つとも全く同じように運用されている、ファンド間でのトラッキングエラーは考慮しなくて良いと考えられます。
実質コスト
先ほど信託報酬ではNZAMレバレッジの方が安いと書きましたが、それぞれの運用報告書で実質コスト(総経費率)を確認します。
1.06%と1.07%でした。
全く違いはないと言えます。
純資産額
こちらは21億円と177億円でiFreeレバレッジの圧勝です。
純資産額が大きいと保有コスト、繰り上げ償還のリスクが小さくなるので有利です。
結論 iFreeレバレッジがおすすめ
まとめると以下のようになります。
|
実質コスト |
純資産額(2021年11月) |
・NZAMレバレッジ |
1.06%/年 |
21億円 |
・iFreeレバレッジ |
1.07%/年 |
177億円 |
今後純資産額が増えれば、NZAMレバレッジのコストはもう少し安くなる可能性があります。
しかしそうなったとしても差は僅かであり、規模の面からiFreeレバレッジ が優れていると言えます。
もし繰り上げ償還されてしまうと、強制的に売却させられるため、
・売却益の税金が発生する (将来の総リターンが下がる)
・NISAでの運用だと非課税が終わってしまう
というデメリットがあります。
農林中金のファンでない限りは、いま特にNZAMレバレッジを買う理由はないように思います。
レバレッジについて理論的に考察した回はこちら
まとめ
・NZAM レバレッジ 米国株式2倍ブルを紹介
・iFreeレバレッジ S&P500と比較
・値動き、コストは同等。純資産はiFreeが大きい
・S&P500レバレッジならiFreeがおすすめ
レバレッジといえばNASDAQ100のレバナスが人気ですが、長期の資産形成ならばS&P500のレバレッジもおすすめです。
参考になれば。
コメント