はじめに 前回のおさらい
前回は「グローバルマクロ・リサーチ・インスティテュート」というサイトを紹介し、長期投資は人生一度きりのタイミング投資、運ゲーであると書きました。
米国はバブル崩壊の始まり!? 今後30年株価が上がらない覚悟を
今回は私がどう考えて長期投資に挑んでいるのかを説明したいと思います。
インデックス長期投資はいつでも最善
まず前提ですが、広く分散された、株式を中心としたインデックス投資はほとんどの人にとって最善の投資法です。
これは今さら解説することでもないでしょう。
一方でアクティブ運用ができる人というのは、以下の全てを満たした人だと思っています。
・機械的に売買、特に損切りができる(銘柄の損切り)
・方針全体がうまくいかない時の対処ができる(方針の損切り)
どれも非常に難しいのですが、一つでも欠けてしまうとインデックスの大きく劣後してしまいます。
ちなみに私は一つも当てはまりません。
現金はインフレによって毀損する、債券はまだマシだがインフレにギリ負けない程度。
コモディティは期待リターンがインフレ率そのもの、ボラティリティは大きめ。
となると最も適したアセットは株式となります。
またそれを分散することで期待リターンを変えずにリスクは下げられる。
分散は投資における唯一のフリーランチと言われます。
株式銘柄の分散、異なるアセットの分散(株式+債券など)、時間の分散(なるべく長期で保有する)が一般人にとっての最適解となるわけです。
長期でもうまくいかない時代がある
ただ最適解が絶対解ではありません。
前回書いたように、生まれる時代によってはインデックス投資を一生行っても資産形成ができないことがあります。
例えば今40歳で、これから20年間株価が低迷するとします。
20年後から2010年代のように長期上昇があったとしても、60歳になった時にはもうそれほどリスクを取れず、株式比率は下げなければなりません。
チャート上は「長期で持っていれば儲かった」となっても、実生活に置き換えると数字通りには行かないものです。
これは規律を守って投資を続けられたとしても起き得ます。
相場環境が悪いと、この規律を守る事がまず非常に難しいことも知っておかねばなりません。
筆者はこう対処する
株価が長期で上がらない可能性に対して、筆者が実践していることをいくつか列挙していきます。
地域やアセットの分散
まず株は世界に広く分散しようと心がけています。
資産の中で株式成分はおよそ1500万円分ありますが、そのうち米国株の比率は 56%です。(2022年9月現在)
全世界株の中で米国が占める割合は 61%なので、少し非米国よりで運用しています。
日本株をメインで運用している人以外では、米国株の割合がオルカン以下の人は少ないと思います。
その他 海外REITに5%、ゴールドに8%、仮想通貨に 1〜2% などに投資しています。
ゴールド以外は米国株との相関が強いので、分散としてはそんなに強くありませんが、やらないよりマシと思って買っています。
以前 eMAXIS コモディティを持っていましたが、保有コストが年1%かかるために手放しました。
資産分散にもなっており、最近のエネルギー価格高騰などで基準価額は急騰しているので、ちょっと悔しい思いをしています。
日本でコモディティに広く分散できるのはこのファンドしかないので、おすすめの商品です。
デュアルモメンタム
もともとブログを始めたきっかけは、デュアルモメンタムについて伝えたいと思ったからでした。
3〜6ヶ月の中期トレンドに乗っかる投資法で、特にリーマンショックやITバブル崩壊などの、長期大幅下落時に資産を防衛する力があります。
デメリットとしては
(非課税枠を使い切る方が先決)
・株価が上昇する時期では単純保有に負ける
・株価がボックス圏だと損失が出やすい
・債券が下落する期間では成績が悪い
などで、まさに今 (2022年9月) はデュアルモメンタムにとって最悪の時期と言えます。
私は投資人生の中で、一度はリーマンショック級の暴落は来ると思っていますし、米国株が80%下げた1930年代の世界大恐慌レベルも覚悟しています。
その時に資産を守れるように、これからも資産の20〜25%程度をデュアルモメンタム枠として継続していきます。
柔軟な働き方
私は地方の民間病院で勤務医をしていますが、あと4年半働いたらFIREしようと心に決めています。
この時資産が7000〜7500万円になっていると見込んでいますが、もし足りなければ働く期間を伸ばします。
またFIRE後に暴落が来たら、また穴埋めする分だけ働くつもりです。
楽観的に考えられるのは医師免許を持っているからではありますが、一方でリモートワークはできないので、まあ一長一短です。
各々が持つ強みを活かして困難を乗り越えましょう。
まとめ
・それでも時代によっては一生かけて報われないことも
・筆者は分散、デュアルモメンタム、働き方で対応する予定
ただ市場は必ずしも効率的ではないので、市況を読んで売買するやり方も十分チャレンジする価値はあると思います。
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