目次
はじめに 3つの債券ETFを紹介
今回は米国債券ETFの中で、 以下の3つの債券ETFを紹介します。
世界最大の債券ETFであるAGG (iShares Core U.S. Aggregate Bond ETF) は、BNDとほぼ全く同じETFなので、BNDはAGGと置き換えて考えてOKです。
また同様にTLT (iShares 20+ Year Treasury Bond ETF)はVGLTとほぼ同じですが、VGLTの方がコストが安いので、今回はこちらを紹介します。
債券に関する過去記事はこちら

債券ETFの見るべきポイント
債券ETFでは以下の点に注目して見ていきます。
国債、地方債、社債など
高いほど安定し、低いほど景気(株価)の影響を受けやすい
償還期間のこと。期間に比例して、金利の影響を受けやすい
(金利が上がると価格が下がる)
債券ファンドは正しく値付けがされていて、コストが安ければ、どの債券ETFが優れているというものはありません。
それぞれが求める、リスクとリターンに合うものを選べば良いです。
逆に私が重視していないのは、
・純資産額
少なすぎると流動性に不安があるが、日本で買える、米国の代表的なETFではそのような心配はいらない。
純資産が高いから良いファンド、というわけでもない。
・値動き
リスクを視覚的に把握できるのは良いが、上がっているから、あるいは下がっているから買いという判断はすべきでない。
わかりやすいように、最も代表的な債券ファンドのAGGとの比較チャートは載せる予定
などです。
BND
・投資対象:国債、地方債、社債などの総合債券
・格付け:投資適格とされるBBB以上。
AAA、米国債合わせて69.0%
・duration:6.8年
・分配利回り:1.93% (2021/09/21)
・保有コスト:0.035%

BLV
・投資対象:国債、地方債、社債などの総合債券
・格付け:投資適格とされるBBB以上。
AAA、米国債合わせて43.1%
・duration:16.1年
・分配利回り:2.86% (2021/09/21)
・保有コスト:0.05%

VGLT
・投資対象:米国債
・格付け:米国債 (AAA)
・duration:18.1年
・分配利回り:1.77% (2021/09/21)
・保有コスト:0.05%

3者の比較 2021/09/21時点
ticker |
BND |
VGLT |
BLV |
投資対象 |
総合債券 |
長期米国債 |
総合債券 |
格付け |
AAA 69% |
AAA 100% |
AAA 43% |
duration |
6.8年 |
18.1年 |
16.1年 |
利回り |
1.93% |
1.77% |
2.86% |
コスト |
0.035% |
0.05% |
0.05% |
おすすめのETF
上で書いたように、ファンド間で明らかな優劣はありません。
何を求めるかによってその人に最適なETFは変わります。
私が求めるETFは、株式との相関が低いものです。
(株式と逆の動きをするもの)
株式とともに保有することによって、シャープレシオの向上が期待できるからです。
例を挙げると、1978年以降の全米株式:債券 = 6 : 4 のポートフォリオを考えます。
債券部分を中期、長期で変えると結果は以下のようになります。
赤: 株式100%、青: 株60% 中期債券40% portfolio visualizerより引用

長期の方がリターン、シャープレシオともに高くなりました。
また、詳細は省きますが、格付けが低くなるほど株式との相関は高くなります。
なので社債、特に高利回り社債は株式との併用には向きません。
こういったもの(社債や新興国債券など)は、単体で保有して株と同程度のリスクを許容して、またリターンの大半を配当でもらいたいという方に向きます。
以上より、私には 長期国債(VGLT)が適したETF となります。
まとめ
・3つの債券ETFを紹介
・株との併用ならばVGLTがおすすめ
・債券でバランスが取れているのはBND
この記事を書く前までは、BLV(長期債券)が自分に合った債券と思っていました。
しかしバックテストでVGLT(米長期国債)を上回ることができませんでした。
調べてよかったです。
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