中長期債券ETF BND, VGLT, BLVを比較 おすすめは?

債券

目次

3つの債券ETFを紹介

今回は米国債券ETFの中で、 以下の3つの債券ETFを紹介します。

 

BND (Vanguard Total Bond Market ETF)
BLV(Vanguard Long-Term Bond ETF)
VGLT(Vanguard Long-Term Treasury ETF)


世界最大の債券ETFであるAGG (iShares Core U.S. Aggregate Bond ETF)
は、BNDとほぼ全く同じETFなので、BNDAGGと置き換えて考えてOKです。

た同様にTLT (iShares 20+ Year Treasury Bond ETF)VGLTとほぼ同じですが、VGLTの方がコストが安いので、今回はこちらを紹介します。

債券に関する過去記事はこちら↓

債券投資は中長期債券にすべき! おすすめETF (国内, 米国) も紹介
  目次 はじめに 結論 今回検討する債券の種類:高格付けの長期債 海外ETFは往復で1.5%の手数料。小額なら国内ETFが良い 国内ETFなら2511がおすすめ 海外債券ETFについて AGG ≒ BND BND...

債券ETFの見るべきポイント

債券ETFでは以下の点に注目して見ていきます。

 

・投資対象
 国債、地方債、社債など
・格付け
 高いほど安定し、低いほど景気 (株価の影響を受けやすい
duration
 償還期間のこと。期間に比例して、金利の影響を受けやすい
 (金利が上がると価格が下がる)
・分配利回り
・保有コスト

 

前提として、債券ファンドは正しく値付けがされていて、コストが安ければ、どの債券ETFが優れているというものはありません。

 

それぞれが求める、リスクとリターンに合うものを選べば良いです。

 

逆に私が重視していないのは、

 

・純資産額

少なすぎると流動性に不安があるが、日本で買える、米国の代表的なETFではそのような心配はいらない。

純資産が高いから良いファンド、というわけでもない。

 

・値動き

リスクを視覚的に把握できるのは良いが、上がっているから、あるいは下がっているから買いという判断はすべきでない。

わかりやすいように、最も代表的な債券ファンドのAGGとの比較チャートは載せる予定

などです。

 

それでは順番に見ていきましょう。

 

BND

・投資対象:国債、地方債、社債などの総合債券

・格付け:投資適格とされるBBB以上。

     AAA、米国債合わせて70.4%

duration:6.7

・分配利回り:2.37% (2022/06/10)

・保有コスト:0.03%

上はAGG (米国総合債券ETF、赤線) との比較。下は S&P500 との相関係数

 

BLV

・投資対象:国債、地方債、社債などの総合債券

・格付け:投資適格とされるBBB以上。

     AAA、米国債合わせて45.1%

duration:15.1

・分配利回り:3.72% (2022/06/10)

・保有コスト:0.04%

 

VGLT

・投資対象:米国債

・格付け:米国債 (AAA)

duration:17.1

・分配利回り:2.54% (2022/06/10)

・保有コスト:0.04%

 

3者の比較 2022/06/10 時点

ticker

BND

BLV

VGLT

投資対象  

総合債券

総合債券   

長期米国債

格付け

AAA  70 %  

AAA. 45%

AAA. 100%  

duration

6.7

15.1

17.1

利回り

2.37 %

3.72%

2.54%

コスト

0.03 %

0.04%

0.04%

おすすめのETF

上で書いたように、ファンド間で明らかな優劣はありません。

何を求めるかによってその人に最適なETFは変わります。

 

私が求めるETFは、株式との相関が低いものです。

(株式と逆の動きをするもの)

株式とともに保有することによって、シャープレシオの向上が期待できるからです。

 

一例として、1978年以降の全米株式:債券 = 6 : 4 のポートフォリオを考えます。


債券部分を中期、長期で変えると結果は以下のようになります。

 

: 株式100%、: 株60% 中期債券40%    portfolio visualizerより引用

: 株式100%、: 株60% 長期債券40%    portfolio visualizerより引用

 

長期債券の方がリターン、シャープレシオともに高くなりました。

 

中期債:10.34% /年 シャープレシオ 0.62
長期債:10.98% /年 シャープレシオ 0.64

 

また詳細は省きますが、格付けが低くなるほど株式との相関は高くなります


なので社債、特に高利回り社債は株式との併用には向きません。

 

こういったもの (低格付け社債や新興国債券などは、単体で保有して株と同程度のリスクを許容して、またリターンの大半を配当でもらいたいという方に向きます。

 

以上より、私には 長期米国債 (VGLT) が適したETF となります。

 

まとめ

3つの債券ETFを紹介
・株との併用ならばVGLTがおすすめ
・債券でバランスが取れているのはBND

 

この記事を書く前までは、BLV (長期総合債券が自分に合った債券と思っていました。

しかしバックテストでVGLT (米長期国債を上回ることができませんでした。


参考になれば。

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