目次
3つの債券ETFを紹介
今回は米国債券ETFの中で、 以下の3つの債券ETFを紹介します。
世界最大の債券ETFであるAGG (iShares Core U.S. Aggregate Bond ETF) は、BNDとほぼ全く同じETFなので、BNDはAGGと置き換えて考えてOKです。
また同様にTLT (iShares 20+ Year Treasury Bond ETF)はVGLTとほぼ同じですが、VGLTの方がコストが安いので、今回はこちらを紹介します。
債券に関する過去記事はこちら↓
債券ETFの見るべきポイント
債券ETFでは以下の点に注目して見ていきます。
国債、地方債、社債など
高いほど安定し、低いほど景気 (株価) の影響を受けやすい
償還期間のこと。期間に比例して、金利の影響を受けやすい
(金利が上がると価格が下がる)
前提として、債券ファンドは正しく値付けがされていて、コストが安ければ、どの債券ETFが優れているというものはありません。
それぞれが求める、リスクとリターンに合うものを選べば良いです。
逆に私が重視していないのは、
・純資産額
少なすぎると流動性に不安があるが、日本で買える、米国の代表的なETFではそのような心配はいらない。
純資産が高いから良いファンド、というわけでもない。
・値動き
リスクを視覚的に把握できるのは良いが、上がっているから、あるいは下がっているから買いという判断はすべきでない。
わかりやすいように、最も代表的な債券ファンドのAGGとの比較チャートは載せる予定
などです。
それでは順番に見ていきましょう。
BND
・投資対象:国債、地方債、社債などの総合債券
・格付け:投資適格とされるBBB以上。
AAA、米国債合わせて70.4%
・duration:6.7年
・分配利回り:2.37% (2022/06/10)
・保有コスト:0.03%
上はAGG (米国総合債券ETF、赤線) との比較。下は S&P500 との相関係数
BLV
・投資対象:国債、地方債、社債などの総合債券
・格付け:投資適格とされるBBB以上。
AAA、米国債合わせて45.1%
・duration:15.1年
・分配利回り:3.72% (2022/06/10)
・保有コスト:0.04%
VGLT
・投資対象:米国債
・格付け:米国債 (AAA)
・duration:17.1年
・分配利回り:2.54% (2022/06/10)
・保有コスト:0.04%
3者の比較 2022/06/10 時点
ticker |
BND |
BLV |
VGLT |
投資対象 |
総合債券 |
総合債券 |
長期米国債 |
格付け |
AAA 70 % |
AAA. 45% |
AAA. 100% |
duration |
6.7年 |
15.1年 |
17.1年 |
利回り |
2.37 % |
3.72% |
2.54% |
コスト |
0.03 % |
0.04% |
0.04% |
おすすめのETF
上で書いたように、ファンド間で明らかな優劣はありません。
何を求めるかによってその人に最適なETFは変わります。
私が求めるETFは、株式との相関が低いものです。
(株式と逆の動きをするもの)
株式とともに保有することによって、シャープレシオの向上が期待できるからです。
一例として、1978年以降の全米株式:債券 = 6 : 4 のポートフォリオを考えます。
債券部分を中期、長期で変えると結果は以下のようになります。
赤: 株式100%、青: 株60% 中期債券40% portfolio visualizerより引用
赤: 株式100%、青: 株60% 長期債券40% portfolio visualizerより引用
長期債券の方がリターン、シャープレシオともに高くなりました。
また詳細は省きますが、格付けが低くなるほど株式との相関は高くなります。
なので社債、特に高利回り社債は株式との併用には向きません。
こういったもの (低格付け社債や新興国債券など) は、単体で保有して株と同程度のリスクを許容して、またリターンの大半を配当でもらいたいという方に向きます。
以上より、私には 長期米国債 (VGLT) が適したETF となります。
まとめ
・株との併用ならばVGLTがおすすめ
・債券でバランスが取れているのはBND
この記事を書く前までは、BLV (長期総合債券) が自分に合った債券と思っていました。
しかしバックテストでVGLT (米長期国債) を上回ることができませんでした。
参考になれば。
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