先進国株式ファンドを比較 コストが安いのは?

はじめに 先進国株はベストな投資先の一つ

個人投資家にとって、長期投資の最適な投資先はどこでしょうか。

米国株?全世界株?半分ずつ?

私はいずれでもなく、先進国株式に興味を持っています。

というのも、最近どうしても中国に投資するのが嫌になってきたからです。

 

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ただ分散が好きな私としては、米国株一本もあまり気が進みません。

ということで、最近では今ひとつ人気はないが、実はかなり有望な投資先である先進国株式について調べました。

 

 

先進国株式のおさらい

各社の先進国株式はMSCIコクサイ・インデックスを対象インデックスとしており、日本を除く先進国22カ国に投資しています。

米国の割合は75.5%で、イギリス(4.0%)、フランス(3.4%)、カナダ(3.3%)と続きます。

eMAXIS Slim先進国株式目論見書より引用

 

米国の割合だけで見るなら、オルカンの米国株比率は62.5%(2024年9月)なので、先進国株ファンドは米国株よりもオルカン寄りの存在です。

 

それぞれの相関について確認しましょう。

こちらはピクテジャパンのHPからの引用です。(月次、米ドルベース、期間:1998年12月末~2023年4月末)

 

左上をアップにするとこんな感じ。

 

米国株と先進国株、全世界株はいずれもほとんど同じ値動きをすることがわかります。

先進国株と全世界株に至っては相関係数が1.00と、分散する意味が全くない数値になっています。

 

このデータからは、

💰先進国株は米国株よりもわずかに分散効果がある
💰先進国株から全世界株は分散効果は全くない

ということが読み取れます。

 

 

コロナ前までは外国株投資のメインは先進国株だったと記憶しています。

その理由として、以前は先進国株ファンドが最も充実しており、低コストで分散投資できる最適解だったからです。

米国株の高リターンやオルカンの信託報酬引き下げなどで、先進国株はすっかり主役の座を奪われてしまいました。

 

 

投資対象ファンドは5本

SBI、楽天証券で購入できるファンドを対象とします。

信託報酬が0.1%程度の先進国株ファンドは以下の5本でした。

💰たわらノーロード先進国株式
💰eMAXIS Slim先進国株式
💰ニッセイ外国株式インデックスファンド
💰My SMT グローバル株式インデックス(ノーロード)
💰SBI・先進国株式インデックス・ファンド(雪だるま(先進国株式))

野村スリーゼロ先進国株式投信は信託報酬0のファンドだが、取り扱いが野村證券のみのため除外

 

上記ファンドはいずれもNISAつみたて投資枠の投資対象となっています。

 

前の章で先進国株式はMSCIコクサイ・インデックスが対象インデックスと書きましたが、SBI雪だるまのみ、SCHB(米国) 65%、SPDW(米国除く先進国) 35%を投資対象としています。

最大の違いは日本が含まれる点です。

SBI雪だるまは日本に7.9%の割合で投資しており、その分米国の割合が少なくなっています。

 

 

先進国株式ファンドのコスト比較表

こちらが各ファンドの実質コスト比較表です。↓

 

eMAXIS Slimのみ、小数点3位以下の記載がありました。

My SMTグローバルだけ僅かに高いですが、それ以外は各社全くの横並びでした。

どれを選んでも間違いない、優良ファンド達と言えます。

 

 

先進国株式ファンドのチャート比較

マネックス証券のHPで投資信託の値動き比較を行いました。結果はこちら↓

 

5ファンドの比較なのに線が2本しか見えませんね。

SBI雪だるまを除く4ファンドは値動きがほぼ全く同じため、重なって見えています。

直近3年間のリターンを見ると以下の通り。

 

4ファンドの差は非常に小さいですが、eMAXIS Slimが上手に運用できていることがわかります。

SBI雪だるまのリターンが明らかに小さいですが、これは米国株比率が低いことが原因です。

SBI雪だるまは対象インデックスが異なり、他の4本とは別のファンドです。

リーマンショック以降一貫して、米国株、特にハイテク株のリターンが優れていたためこのような結果となっています。

 

 

eMAXIS Slim、SBI雪だるまがおすすめ

やはりeMAXIS Slimが最も無難な選択肢と言えるでしょう。

最も純資産額が大きいですし、過去のリターンも良好、さらに小数点第5位まで記載するところに他社より一段上のコスト意識を感じます。

 

もしファンドを一本に絞って投資する、ミニマルでスマートな方はSBI雪だるまがおすすめです。

理由は日本が含まれているからで、オルカンのように一本で投資が全て完結します。

また米国株比率がオルカンとほぼ同じなので、リターンもオルカンと近くなることが予想されます。

 

実は魅力の多い先進国株式。投資のメインとしていかがでしょうか。

 

 

まとめ

・先進国株式について
・コストが安い5ファンドを比較
・ほぼ横並びだがeMAXIS Slimが無難でおすすめ
・SBI雪だるまは独自路線でこちらもおすすめ
・長期投資のコアにぜひ

先進国株についてわかりやすくまとめたサイトが見つからなかったので作りました。

投資判断の一助になれば幸いです。

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