デュアルモメンタム改変を検証 〜債券を先物売りに変更〜

デュアルモメンタム

目次

はじめに

今現在使っているデュアルモメンタムは以下のようになっています。

デュアルモメンタムのフローチャート

モメンタム投資についてはこちら

この中で債券を保有している期間は、株式のモメンタムが失われていると判断しているわけです。

であれば逆に「株をショート(売り)すればより利幅が稼げるのではないか?」と考えました。

また私は米国市場で売買しているため、手数料が片道0.45% (最大22ドルかかります。

この手数料を少し削る意味もあるのではと思いました。

デュアルモメンタムで債券を保有していた期間を確認

1998年以降では以下の通りになります。

Portfolio visualzerHP上で簡単に確認できます。

https://www.portfoliovisualizer.com/test-market-timing-model?timingModel=6

ここから、

Tickers… VFINX VINEX

それぞれSP500、非米国全世界小型株

Out of market asset select asset に変えて、VUSTXを入力

VUSTXは米長期国債

Performance Periods Multiple Periodsに変えて、一番下のTime Period にそれぞれ3, 6ヶ月、50%

と入力

portfolio visualizerの設定画面

とすると以下の結果が出ます。

portfolio visualizerのシミュレーション結果画面

ここでTimimg Periodsを押すと、いつ何を保有していたかが表示されます。

直近の債券保有期間

この債券保有期間を、NY先物売りしたらどうなるか、が今回の疑問です。

過去の債券保有期間は以下の通りでした。

1998/9-11

2000/7-8

2000/10-01/12

2002/2-3

2002/8-03/3

2004/10

2006/8

2007/9

2007/12-09/4

2010/6-7

2011/8-12

2015/9-10

2016/2-3

2018/5

2018/11-19/3

2019/6

2020/3-5

保有平均期間は約4ヶ月でした。

シミュレーション結果 債券の圧勝

この期間で指数を売っていたらどうなったかを調べます。

SBI証券で使える先物取引が米国指数はNYダウのみなので、今回はそれで検証します。

債券のリターン

NYダウ売り

1998/9-11

+2.43%

-17.23%

2000/7-8

+3.59%

-6.21%

2000/10-01/12

+11.79%

+6.37%

2002/2-3

-2.66%

-4.62%

2002/8-03/3

+10.12%

+9.26%

2004/10

+1.46%

+0.55%

2006/8

+2.74%

-1.73%

2007/9

+0.21%

-3.86%

2007/12-09/4

+10.49%

+63.68%

2010/6-7

+4.49%

+3.50%

2011/8-12

+21.53%

-0.60%

2015/9-10

+1.42%

-6.47%

2016/2-3

+2.91%

-6.84%

2018/5

+1.79%

-1.22%

2018/11-19/3

+12.33%

-3.37%

2019/6

+1.01%

-6.65%

2020/3-5

+5.79%

+0.98%

合計

+144%

+8.2%

債券の圧勝でした。

さらに注意点として、先物は配当があるとその分価格が下がります。

ざっくり配当1.5%/年がもらえるとして、その分価格が下がると仮定して計算すると、ダウ先物売りの方は、-1%くらいのトータルリターンとなりました。

債券の方は年率16%のリターン(総保有期間が約 6年間でした。

債券でこの数字は、過去のパフォーマンスが良すぎる気がします。

今後はリターンが下がると考えた方が無難でしょう。

とはいえ、仮説が完全に否定されました。

あんまり考察のしがいもないと思うので、今回は早めに終わります。笑

インデックス長期保有と組み合わせたら、長期下落がヘッジできてボラティリティが下がるかなと思います

まとめ

・デュアルモメンタムの債券を先物売りに変更

・その結果は債券の圧勝

・やはりデュアルモメンタムは強かった

コメント

  1. のり より:

    こんにちは, デュアルモメンタム投資とても興味深いですね。ただ、上のVOO, VSS, VUSTXで2012-2021年で設定すると, 結構VOOのみに劣後してしまうんですね。これを行うにも適切なタイミングがありそうですね。

  2. shotaro37 より:

    リーマンショック以降はアメリカ一択のホールドが一番でしたよね。
    私もモメンタムどうこう書いていますが、黙ってインデックス長期保有が一番賢いと思っています。
    ただリーマンショックがもう1回来たら?1930年の大恐慌が来たら?と考えた時、債券に逃げられる手法が自分に合っていると思っています。
    上昇相場を一部もらい損ねるのはその代償と思って、諦めています。
    コメントありがとうございました。

  3. のり より:

    本当にそうですよね。Drawdownを逃れるために, 上昇相場をもらい損ねるのは代償というのがよくわかります。モメンタムがいいのか, 乗り換えの税金や手数料を考えて長期, 中期米国債を含むportfolioがいいのか?低金利時代になってきた現在も考えると, いろいろ複雑で悩んでしまいます。

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