今こそ株価暴落に備える リーマンショック級暴落で資産はいくら消える?

はじめに 株式相場は順調そのもの

日本株はバブル後33年ぶりの高値水準、日本円ベースの全世界株も史上最高値と、株式投資をしている多くの方は気分良く過ごせている状況だと思います。

 

オールカントリー (2559) の上場来チャート

 

TOPIXの超長期チャート

 

私もマネーフォワードの資産総額がどんどん増えているのを、毎日チェックしてはニヤニヤしています。

しかしリスク資産の下落、暴落は必ずやってくるもの。
今回は自分がリスクを取りすぎていないか、予想最大ドローダウンを計算してみようと思います。

 

リーマンショック時の下落率を計算する

方法は至ってシンプルです。

2008年から09年にかけて起こったリーマンショック。この時の株やREITの下落率を調べ、同じ下落が起こった場合に、資産が何%削られるかを計算します。

日本円ベースで計算するため、米国株は当時の為替レートも考慮します。

 

S&P 500は2007年10月11日の高値から2009年3月9日の底値まで – 56%、1ドルはこの間で117.27円から97.88円(83.5%)まで円高になったため、日本円ベースでは – 64%となりました。

同じ時期にNASDAQ100 は-51%、円ベースでは -59% となりました。

米国REITは -70%、円ベースでは -75%でした。

米国総合債券 AGG は +1%、円ベースでは-16%でした。

ゴールドは +24%、円ベースでは +3%でした。

日本株 TOPIXは -58%でした。

 

それぞれの指標で最高値、最安値はそれぞれ時期が異なりますが、今回は米国株の下落期間に合わせて騰落率を調べています。

 

アセットクラス 下落率 (ドル) 下落率 (円)
S&P500 – 56% – 64%
NASDAQ100 – 51% – 59%
米国REIT – 70% – 75%
総合債券 + 1% – 16%
ゴールド + 24% + 3%
TOPIX – 58%
米ドル 0 – 17%

 

現在のポートフォリオでこれだけの下落が起こったらどうなるのか、計算します。

 

筆者のポートフォリオ

投資対象 時価 (万円)
外国株 777
日本株 545
DM* 420
レバレッジ 362
ゴールド 300
NASDAQ100 275
海外REIT 148
仮想通貨 60
米ドル 670
日本円など 740
総資産 4297

いずれも2023/06/04現在

*DM=デュアルモメンタム:米国株、非米国株、債券の中から毎月投資対象を入れ替える

 

ここに先ほどの下落率を当てはめます。これからリーマンショック級の暴落が来たらどこまで資産が減るのでしょうか。

 

ここでいくつか注意点。

まず外国株は全て米国株と同じ下落率を当てはめます。

 

デュアルモメンタムは下落時期には債券に逃げるため、株式ほどの下落は理論上ありません。

バックテストではリーマンショック時に資産は減らなかったのですが、ここでは20%くらい減るものとします。

 

仮想通貨がどのように動くのかは分かりません。
2020年3月のコロナショックではビットコインが半値以下になっているので、米国株と同じだけ下落すると仮定します。

 

レバレッジ商品は株式の2倍動くもの、債券にレバをかけているものがあるのでこれもシミュレーションが難解です。

ここでは円ベースで75%下落するものとします。

 

暴落シミュレーション結果

投資対象 時価 (万円) 下落率 (円) 損失額 (万円)
外国株 777 – 64% – 497
日本株 545 – 58% – 316
DM 420 – 20% – 84
レバレッジ 362 – 75% – 272
ゴールド 300 + 3% +9
NASDAQ100 275 – 59% – 162
海外REIT 148 – 75% – 111
仮想通貨 60 – 64% – 38
米ドル 670 – 17% – 111
日本円 740 0 0
総資産 4297 -1582

 

損失額はおよそ1600万円、総資産に占める割合は37%となりました。

 

株式60%、債券40%の下落率は  

伝統的な株式60%、債券40%のポートフォリオだと、リーマンショックで29.5%下落しました。

 

出典:portfolio visualizer

 

ただしこれは月末終値のチャートであるため、最大下落率は35%程度まで達した可能性があります。 

 

これを踏まえると、シミュレーション上35%程度の下落で済むようなポートフォリオは、保守的な運用であると言えるでしょう。  

 

計算結果で筆者が感じたこと

予想される下落率37%は、思っていたよりも少なく感じました。

もちろん1600万円失って涼しい顔ではとてもいられませんが、歴史的な大暴落でもこの程度で済む事に少し安心しました。

この結果をもとに、今後もう少し現金を減らして、株式の割合を増やしたいと思います。

 

まとめ

・投資環境は絶好調、日米共に最高値付近
・こんな時だからこそ暴落の備えを
・リーマンショック時には株式は60%安
・筆者のポートフォリオは37%の下落予想
・よりリスクを取って投資できると感じた
この計算をすると円高による資産の目減りが非常に大きかったと感じました。
(実際には保有する日本円が強くなっているので資産減とは言えないが)
円安で評価高になっている今と逆ですね。
自戒の意味を込めてこの記事を作りました。ご自身の資産でも一度計算されるのをお勧めします。

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