デュアルモメンタムが過去最悪 投資がうまくいかない時に考えるべきこと

デュアルモメンタム

 

今回は投資している株や、投資手法そのものがうまくいかない時に、どう評価し、どう変えていくのか(あるいは変えないのか)を考える回です。

アクティブ投資はもちろん、インデックス投資でもこの悩みは常に起こります。
そんな悩みの一つの答えとしてご覧ください。

 

はじめに 今年のデュアルモメンタムは散々

私は毎月資産公開とともに、デュアルモメンタムの成果についてもお伝えしています。

今年に入ってから

VOO → 3月 VGLT → 4月 VOO →  5月 AGG

と多くの売買をしています。

債券を VGLT から AGG に変更しました。SBI・楽天証券で2022年4月より AGG の買い付け手数料が無料になったためです。

売買回数が多いということは、相場のトレンドが定まっていないことを意味し、モメンタム投資には不利な相場環境であると言えます。

しかも実際の売買には手数料や税金などがかかるので、さらにパフォーマンスは悪くなります。

 

実際私も相場環境による損失だけではなく、売買タイミングなどで多くの失敗をしました。

例:バックテストでは月末終値で乗り換えをしているが、実際には翌日の始値付近で保有資産を売り、その後次の株 (債券) を買うというプロセスが必要

 

今年だけで、ずっとVOOを持っていた場合と比べて、おそらく100万円くらいパフォーマンスが悪くなっています。(資金は約700万円)

デュアルモメンタム 2022年は過去最悪を更新中

私が採用しているデュアルモメンタムは以下のフローチャートに従います。

Portfolio visualizer でバックテストを確認すると以下のようになります。

青のデュアルモメンタムが圧倒的なパフォーマンスとなっています。

特に2000年以降のITバブル崩壊や2008年のリーマンショックで資産を守っていることが目立ちます。

 

年別のパフォーマンスは以下のようになります。

 

記録が追える1998年以降、これまでの最低は2002年の -5.78%で、それ以外の年は全てプラスのパフォーマンスでした。

それが今年は8月時点で -21.22%と、この25年でぶっちぎり最悪の成です。

体感でうまくいっていないのはわかっていましたが、データで見ると改めて驚きの結果です。

 

さて過ぎてしまったことは仕方ありません。これまでの反省と、今後の対処を考えていきます。

全ての投資・投機に失敗は起こります

それは全世界株インデックス長期投資であっても変わりません。

しっかり評価して今後に活かすことが、長期的な利益に繋がります。

トレード成績が悪い時にどう対処するか

前提を見直す

そもそも自分が採用している投資手法が間違っていないか改めて考え直します。

私の投資方針は

・NISA, iDeCoを家族分フル活用。主に全世界株
・デュアルモメンタムは資産の25%
・ゴールド8%、仮想通貨2%
・その他クレカ積み立て、ポイ活分でレバレッジ投資(グロ3、USA360)
・現在の現金比率は20%、徐々に減らして数年後に10%

とまあざっくりこんな感じです。

デュアルモメンタムは税金などの理由で徐々に割合を減らしており、今は25%を投じています。

投資手法に誤りはなかったか

デュアルモメンタムは

・絶対モメンタムでドローダウン (大きな下落) を回避し、
・相対モメンタムでリターンを追求する

という投資スタイルです。

トレンドフォロー全体に言えることですが、特に長期の大きな下落を避けられるのが最大の長所です。

コロナショック以降は大きな下落はないので、インデックス保有に負けることは仕方ありません。

投資法自体には間違いはないと思います。

成績が悪化した理由を分析する

とはいえ過去25年間で最悪のパフォーマンスとなってしまっています。

トレンドがはっきりせず、売買が増えてしまった
債券価格が暴落した

といった要因が考えられますが、もっと根源的な理由があって、

人は過去の成績が良かった投資手法を好む

という性質があるからです。

例えば全世界株よりも米国株だけの方が人気があるし、その中でもNASDAQ100 の集中投資が昨年まで特に注目されていました。

投資理由について理屈がいろいろ語られますが、結局は「これまで大きく値上がりしてきたから」です。

 

全世界 vs 米国株の論争は世間にたくさんありますが、非米国 vs 米国の論争は日本では見たことがありません。

この12, 3年の非米国パフォーマンスがあまりにも悪いからです。

VXUS (非米国全世界株) が上場した2011年以降の比較チャート↑
SPY (S&P500) が3倍以上に上がっているのに対して、VXUSはほぼリターンゼロ

 

期待リターンはどちらも同じですが、これを見てVXUSに長期投資をしようと考える人はほぼいないでしょう。

私もデュアルモメンタムを行うにあたって、より過去の成績が良いやり方にアレンジしてしまいました。

過去と未来は違うものだし、都合のいいようにデータを作れば未来にツケが回るのは当たり前のことです。

なので「過去のリターンにこだわり過ぎてしまった」ことが成績悪化の一つの理由です。

トレードをやめるのか続けるのか決める

さて分析が終わったところで、この投資を続けるのか、あるいは売却して現金にするか、違う投資先に変えるかを考えなくてはいけません。

私は投資法を変える必要はないと考えます。

 

そもそもモメンタム投資は、暴落がなければ相対的なパフォーマンスは悪くなります

しかも今年の成績が悪いといっても、全世界株とそんなに変わりません。

リーマンショック級の大暴落が自分の投資人生の中で一度はやってくる、と私は思っているので、自分の資産を守る投資として続けていくつもりです。

まとめ

・デュアルモメンタムが過去最悪の成績
・理由はトレンドの弱さ、債券の暴落
・トレードは実際に始めると過去の値動きと全く違うことがよくある
・それは過去儲かったやり方を取り入れてしまっているから
・将来の暴落を避けるため、モメンタムはやめない

今はまだ落ち着いていられますが、もっと悪くなったら金額を縮小して続けようと思っています。

投資はいつだって難しい☹️

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