モメンタム投資シリーズ5  モメンタム投資の弱点について

デュアルモメンタム

目次

はじめに

これまでモメンタム投資の基本から実際の運用方法、バックテストなどについて説明してきました。

 

モメンタム投資シリーズ prologue

モメンタム投資シリーズ1

モメンタム投資シリーズ2 絶対モメンタムについて

モメンタム投資シリーズ3 相対モメンタムについて

モメンタム投資シリーズ4 デュアルモメンタムについて

 

 

単なるインデックス長期保有よりもローリスク、ハイリターンな結果が得られた事を示してきました。

 

今回は弱点についていくつか挙げていきたいと思います。

 

 

デュアルモメンタムの全パートをまとめた記事はこちら

デュアルモメンタム投資について 理論、実践法など総まとめ
目次 はじめに モメンタム投資を始めたきっかけ モメンタム投資とは 絶対モメンタムと相対モメンタム、デュアルモメンタム 絶対モメンタム 相対モメンタム デュアルモメンタム モメン...

手間がかかる

 

基本的に月一回ではありますが、次はどの資産に移すべきかをチェックする必要があります。

 

数分で確認はできるはずですが、忘れてしまっては期待通りのパフォーマンスは得られないし、やや面倒に感じる方もいるかもしれません。

 

また投資していることを忘れる事ができない、という少し意外な副作用があります。

 

投資は忘れるくらいがちょうどいいなんて言われたりします。

 

 

iDeCo、NISAに適さない

個人的にはこれが最も大きい問題だと思います。

 

やり方にもよりますが、年13回程度の売買を繰り返すため、長期保有が前提のiDeCo (個人型確定拠出年金) NISA (少額投資非課税制度) には適しません。

 

一般口座で投資する必要があり、税制面の優遇がありません。

 

私はつみたてNISAiDeCoの枠を使った上でデュアルモメンタム投資を行っています。

 

しかしNISA枠を超えるだけの投資資金がない方にとっては、追加でのモメンタム投資は難しいかもしれません。

 

(私なら投資資金の半分をつみたてNISAやiDeCo、半分をデュアルモメンタムに振り分けます)

コストがかかる

上述の通り売買を繰り返すため、その都度手数料がかかります。

 

日本で売買できるETFならば、最近では楽天証券などは広く取引手数料無料にしています。

 

しかし米国ETFを用いる場合には特に手数料の問題が大きくなってきます。

 

 

また売買をする過程で実現損益が出ます。

 

国内では利益が出れば20%強の税金がかかります。

 

細かい計算は省略しますが、細かく利益を確定させると、長期保有して最後に売却するのに比べて、最終的な利益はやや低くなってしまいます。

 

 

 

インデックスに劣後する期間がある

インデックス投資から外れた投資をするので、当然と言えば当然です。

デュアルモメンタム(S&P500と非米国全世界株)とS&P500のパフォーマンス。ルックバック期間は12ヶ月

 

デュアルモメンタムの過去23年間のバックテスト期間においても、黄色で囲まれた期間は明らかにS&P500よりもパフォーマンスが落ちています。

 

この時にモメンタム投資を辞めて他の投資に乗り換えてしまう、という懸念があります。

今後も高リターンが得られるか不透明

モメンタム投資が長期に渡って機能してきた事、またその根拠をシリーズ1でお伝えしてきましたが、未来は当然誰にもわかりません。

 

自分の考えを信じて継続できるかが問題になります。

 

もっともこれは全ての投資に当てはまりますが。

まとめ

以上をまとめると、

 

・ほっとらかし投資ができない (1回管理が必要)

 

・税制面のメリットを受けにくい (最大のデメリット)

 

・売買コストがかかる

 

・インデックスに負ける時もある

 

以上がモメンタム投資の主な弱点だと思います。

 

 

これらの問題を乗り越えられる方が、きっと将来の大きな利益を手にできると確信しています。

 

 

次回はモメンタムの改良について解説します。

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