はじめに 全投資家待望の情報が更新
野村総合研究所が2年に1度発表している、純金融資産保有額別の世帯数と資産規模のグラフが2025/02/13に公開されました。

誇張抜きで最も引用されている金融資料だと思います。
今回はこのレポートの解説と、前回(2年前)と投資環境がどう変わったかなどについて書いていきます。
富裕層の割合
2023年の金持ちピラミッドはこちらです↓
全数は5570.4万世帯
世帯の割合をざっくり追加したのがこちら↓

Screenshot
2年前(2021年)との比較
2年前、2021年の表はこちらです↓
全数は5413.4万世帯
マス層の割合は77.8%→79.4%と増加しています。
一方富裕層以上の割合は2.74%→2.97%と、こちらも増加しています。
富の格差がますます広がったと読み取れます。
この2年の株価を調べると、2021年末と2023年末のeMAXIS Slimオルカンは、16,971円→20,899円と、+23.1%でした。
またドル円は同時期に115.08円→141.06円と、22.6%の円安となりました。
全世界株ETFのVTは$100.79→$100.85(配当考慮後)と、+0.06%でした。
野村総研の資産集計が年のどの時点かはわかりませんが、年末で比較する限り、株価は全く変わっておらず、円安で円換算の資産が増加しただけと言えます。
現在(2025年)は富の格差がさらに拡大
同じように2023年末から現在(2025年2月)で比べると、オルカンは20,899円→27,568円と+31.9%、ドル円は141.06円→152.09円と7.8%の円安、VTは$100.85→$123.49(配当考慮後)と+22.4%でした。
もし今日2025年版を作るとしたら、富裕層がさらに増加し、マス層の資産は全く増えないという傾向が続くでしょう。
マス層に投資をさせるには
堅実に貯蓄をして、貯蓄の多く(半分以上)を広く分散された低コストなインデックス投資に回す。
資産形成の最適解なんてこれしかありません。
ただこれには長年の努力と忍耐が必要です。
資産形成をさらに普及させるなら金銭的なご褒美が必要だと思います。
政府もそれをわかった上でNISAを改正しました。
iDeCoも掛け金を増額する動きが出ています。

ただこれでもまだ弱いです。
旧NISA時代に書いた記事ですが、本家イギリスのISAには、拠出すると補助金が出るタイプのISAがあります。

日本でもこのくらいしたらどうでしょう。
また金持ち優遇だと批判されるだろうな…
まとめ
・富裕層とマス層の開きが鮮明に
・2025年はこの差がさらに拡大
・イギリスISAのように補助金はどうか
長期インデックス投資は運用期間のリターンで全てが決まってしまう運ゲーです。
リーマンショック以降に資産形成できた人は本当に幸運だったと思います。
今後はどうなるでしょうか。
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