東証ETFのおすすめ海外債券を紹介

はじめに 海外債券を東証ETFで買う

当ブログはたびたび海外債券について扱っています。

分散投資の柱であるにもかかわらず、株式ほど詳しい情報が手に入りづらいからです。

 

今回は、東証に上場する海外債券ETFを紹介したいと思います。

まず米国ETFと東証ETFの大きな違いについて説明し、個別のETFについてジャンルごとにおすすめをいくつか挙げていきます。

 

 

海外ETFと東証ETFの違い

売買コスト

一般的に、東証ETFの方が売買手数料は安く済みます。

大手の証券会社なら、大抵無料で売買できます。

一方米国ETFは、特に課税口座で売買に大きなコストがかかります。

売買時にそれぞれ0.495%の手数料がかかるのが一般的です。

NISA内なら売買手数料がSBIや楽天証券ではゼロになります。

為替手数料はSBIや楽天証券でほぼゼロになりました。

 

というわけで、NISA枠で購入する場合には手数料は東証ETFでも米国ETFでも、ほぼコストゼロです

 

 

保有コスト

こちらは米国ETFの方が安くなります。

最安クラスのファンドを比較すると、東証ETFは米国ETFに比べて0.05〜0.1%/年 ほど高くなります

例:AGGの保有コスト 0.03%、AGGを投資対象とする2256の保有コスト 0.088%+隠れコスト

 

 

NISA対象となるか

基本的に東証ETFならばNISAつみたて投資枠の対象となります。

一方米国の債券ETFはNISA対象の銘柄が驚くほど少なく、わずか4つしかありません。

 

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そのため債券をNISAで保有したかったら、ほとんどの場合東証ETFを選ばざるを得なくなります

 

 

純資産、出来高

米国ETFは日本と比べて圧倒的に大きな売買があり、我々が購入するものの中で特に規模の小ささを気にする必要はありません。

しかし東証の海外資産ファンドは、商いが少なく、買い(売り)たい時に希望の値段で買え(売れ)ないリスクがあります。

 

最近では多くのファンドにマーケットメイクが導入されており、業者が売りと買いに厚い板を提示してくれています。

それでもやはり売買コスト(スプレッド)が大きい銘柄も多くあります。

 

 

税制

課税口座で買う場合には海外ETFは少し注意が必要です。

分配金が現地と日本の二重に課税されてしまい、確定申告で所得に応じて一部還付を受けられますが、非常に厄介です。

東証ETFならばファンド内で調整してくれるので、二重課税の心配がありません

 

NISA枠ならば国内は非課税なので、どちらで買っても影響はありません。

 

 

NISAで米国ETFが最安だが…

以上をまとめると、

米国ETFをNISA枠で保有すると、

💰売買コストほぼゼロ
💰保有コストが最安
💰国内課税がゼロ

で最もお得になりますが、現実的な購入対象がEDVしかありません。

そんなわけで、私がおすすめする東証の海外債券ETFをご紹介します。

 

 

東証の海外債券ETFおすすめ

短期米国債 2012, 133A

どちらも3ヶ月以内の米国債で、値動きはほぼ同じです。

2012の方が純資産が多い、呼値が0.1円で小さい、SBI証券での貸し株金利が高い、というメリットがあります。

一方133Aの方が信託報酬が安いというメリットがあり、おすすめ度合いは同じくらいです。

 

 

米国総合債券 2256

上でも触れましたが、米国最大の債券ETF、AGGの国内上場版です。

万人にお勧めできる債券で、本家AGGと違い、NISAで購入可能です。

 

ただしやや板が薄く、とあるザラ場では売買のマーケットメイクに0.25%の開きがありました。

2024/09/13 14:40の板情報。マーケットメイクが204.4円と203.9円にあり、0.25%の開きがある。

板の開き(スプレッド)は0.1%以内が望ましく、小さいですがマイナス点です。

 

 

長期米国債 1486

米国7-10年債に投資する、最も一般的な残存年数の長期債では1486がおすすめです。

米国IEFに連動するファンドで、信託報酬は0.154%(税込)。純資産額も出来高も板のスプレッドも問題ありません。

 

世界で最も基準とされている債券ですが、個人投資家にはあまり人気がありません。

 

 

超長期米国債  180A

残存期間20年以上の超長期米国債ファンドとして180A, 2255があります。

新しく上場した180Aの方が信託報酬、スプレッドに優れているためおすすめです。

こちらの商品のみ、NISA対象の米国ETF(EDV)があるため、EDVを直接購入するのも有力な選択肢です。

 

 

世界国債 2511

2511に相当する債券ファンドは米国ETFにはなく、買うなら国内商品しかありません。

2511については過去に解説しています。↓

 

外国債券ETF 2511 を解説 ~債券投資の最適解~
分散投資に欠かせない債券。債券投資は外国債券2511が最もおすすめ。低コスト、地域・通貨分散、流動性高いため債券はこれ1本で十分です。

 

近年は中国の割合が急上昇している点が懸念されます。

 

世界国債インデックス 中国の割合が急上昇
はじめに モハP チャンネルの紹介 Youtubeで非常に興味深い動画を観ました。 元機関投資家のモハPチャンネルという方が、中国の国債について語っていました。 毎回10分程度で短く...

 

 

まとめ

・海外債券を東証ETFで買うという選択肢
・東証ETFにはメリットもデメリットも
・残存期間、投資対象国別におすすめファンドを紹介
・超長期米国債以外は東証ETFが有力

ところでAGGなどの優良なETFがなぜNISA対象にならないかご存知ですか?

答えは「毎月分配だから」です。

ぼったくりタコ足配当ファンドを除外するために、このような優良な商品も買えなくなっているんです😢

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